食の教育、「食育」とは、子供との駆け引きでもあるんだなぁと、しみじみ感じます。
大根の煮物、にんじんの煮物、干ししいたけの煮物、ショウガ・・・どれもにおいや味にひとクセあって、最初から好物という子はいませんでした。
ほっておくと食べない こんな献立を、子供の未来の健康を見すえて、工夫しながら何度も何度も食べさせ続けることで、味になれて、そのうち食べられるようになる。三人育てたら、それがよくわかったから、食べてくれなくて困っているママも、とにかくあきらめちゃだめ!子供との根気比べです。
苦手な食べ物を用意した日には、ごほうびの意味も込めて、好物の献立を用意し、食べたらあげる作戦も、よくやりました。
汚い手です。大人と子供の、真剣勝負の駆け引きです。
でも、はじめは1/2食べたらあげる。次は、全部食べたらあげる。と言う風に、ハードルを上げながら食べさせるうちに、ある時、何もおまけのおかずがつかなくても、平気で食べ始めるようになりますよ。
食べたくない子と、駆け引きしながら、会話も弾みます。食べておいてねと言われて、残さず食べる子は、少数でしょう。
はじめは誰もが、親に教えられ、励まされ、ほめられる体験が嬉しくて、その積み重ねで食べられるようになるんじゃないかしら。だから、親が楽をして、何でも食べてくれる子が出来ちゃうなんてことは、ありえません!! 親が努力するから食べられる子になれるんだと思います。
そもそも、日本のスーパーは、どのお店も、おいしそうな食材が棚にぎっしり。外食店だって、おいしくて、柔らかくて、まったりお味で、もう、一口食べただけで、幸せになれる誘惑の多い食べ物だらけです。
それなのに、本当の意味で、体にいい食べ物なんて、淡泊なお味だったり、あごがだるくなるほど噛まないと飲み込めないような、繊維が多い食品も多いんです。それを、食べてねと言われるのだから、子供だって嫌ですよ。食育は、トイレトレーニングと同様の、根気や忍耐が必要だと思います。
だから、普通のママの多くは、「食べる物なんていろいろあるから、まぁいいわ。」と、子供が食べない食べ物には、根負けして、食べさせるのをあきらめてしまうのです。
でも、アトピーっ子の場合は、そうはいきません。食べなくてもこれしかないから、食べてもらえなくては困ります。
よし、食べさせるぞと、腹をくくれば、道は開けます。大きくなってからでは、食べ物の嗜好を変えることが難しいから、離乳食〜幼児までの時期が、食育のチャンスです。
ママ、がんばれ!