「アタマジラミ」と言えば、戦時中のお話しの中で見聞きだけのものと思っていたら、
この１０年くらいで感染する子供が、ドンドン増えているようです。
これを治療するためにすすめられているのが、低毒性のフェノトリンを含有
したシャンプーです。低刺激だとは言われていますが、要するに殺虫剤です。
これを泡立てて５分置いてから洗い流す治療を何日か続けて、シラミを殺すの
です。
実は、うちの子も一度、幼稚園の時にシラミをもらってきました。
その時にどうしたかというと、どうしても子供の頭に殺虫剤をかける気にな
れず、毎日シャンプーしては、風呂上がりに白いペンキがくっついたような
形状の卵を取ってやりました。
「卵は櫛ですき取る」と書かれていますが、まるでカマキリの巣のように
しっかり毛髪に張り付いている卵は、くしなどではなかなか取れず、一本一本
髪の根元からつまんで引っ張って、まるで猿のグルーミング状態でした。
結局、卵が見あたらなくなるまでに一週間ほどかかったでしょうか。
時には頭の中をシラミが動いているのにも遭遇し、ゾクゾクっと寒気がしま
したが、薬は使いたくない！と言う思いの方が強かったの、根気よく取り除いて
とうとうシラミ軍団に勝利しました。
子供はと言うと、髪を強く引っ張られて、時々「痛い、痛い」と文句を言い
ながらも、ずっと ひざまくらをしてもらえるからか、ヤケに嬉しそうでした。
もしも、お子さんの頭にシラミがいたら、あなたはどうしますか？
薬で殺す方が絶対簡単だし、ほぼみんな、先生に言われるがまま、疑うこと
なく、薬入りのシャンプーを買って治療することと思います。
そして、「アタマジラミ」で、ネットサーチに引っかかる話の大半は、薬剤
メーカーからの情報だから、薬のことを悪く書く人は誰もいません。
それでも、こうやって、手間をかけて退治するやり方も実はあるんだって事
を知っておいて欲しくて書いてみました。
アタマジラミそのものを知らないママも多いと思います。でも、幼児から小
学校の低学年くらいまでの年齢で、集団生活をしているお子さんには、案外
身近な感染症なんですよ。
