アトピーな心もよう    part  ・ 2 ・ 

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 いやしいうちの子、優しいうちの子

 子供を好きなことと、愛していること。

 制限食のストレスから、異常な心理状態 

  友達や親戚とつき合う事が、つらい頃 

 「大好き、かわいい、大切な」の言葉を言ってみる事
 

仲間はずれは、つらいね
  

 どうぞ自分を責めないで 

     

  孤独に子育てをしているときに、アトピーっ子を抱えていると、ママが精神的に
追いつめられちゃうことも多いんだよ。

  でも、あなただけが抱えている気持ちじゃない。みんな同じなんだって、知ってた?
気持ちが煮詰まると、とってもつらいよねぇ。

   このコーナーは、アトピーで揺れる心理について、メールマガジンに書いたから、
UPして載せています。ぜひ、読んでみてね。

 心のモヤモヤが、すっきりするかもしれないよ。  
時々更新しています part1へ part3へ




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      ◎子育てについて  ・・・・ いやしいうちの子、優しいうちの子


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 回りにアトピー仲間がいると、案外早く気づくのですが、食べ物の制限をしている
アトピーっ子の中には、大食いの子供がたくさんいます。

 おまけに、なまじ食べられない食べ物があると、やたらと食べ物に固執して、いや
しいったらありゃしないのです。

 友達のお宅や親戚に連れて行ったときに、普段と違うおやつを見つけて、がっつい
たり、うちの子だけ、いつまでも食べていたり、人の分まで食べたり・・・。(*^_^*)
ああ、なんて恥ずかしい。

 おまけに一人目の時は、制限も厳しかったので、子供もストレスがたまったのでし
ょう。食べてはダメと言っておいた食べ物を、親に隠れてこっそり食べたりもありま
したし、友達の家で、もう食べられるようになったと、ウソをついて食べ、後で湿疹
がひどくなってバレたり。

 ショック症状のような、大きな事故は起こらなくて幸いでしたが、そんなことがあ
るたび、「何でそんなにいやしいの!!ママは恥ずかしい!」と、私は切れていました。
 
 子育て初心者で、子供の気持ちが、分からなかったのです。アトピー初心者で、あっ
さりした食事が多くて、つい大食いになる子が多いなんて、知らなかったんです。

 うちの子は、いやしい子だ。

 ただ、もうそれが、恥ずかしくて、恥ずかしくて・・・。

 でも、そのうちわかりました。スナック菓子のおまけが欲しくて、お菓子を買い、食
べずに袋ごと捨てちゃう、食べ物を粗末にする子は、恥ずかしくないのか?そして、捨
てるほど食べ物があふれ、何でも食べられるって事は、本当に、幸せな事なのか?

 ・・・な〜んて事が。

 例えば、食べ物が十分に手に入らず、常に飢えている地域に住む子供達に、かわいそ
うにとパンを与えたら、一人で食べずに、大事に持って帰って、家族と分けて食べるの
だそうです。

 お腹が空いているのだから、一人で食べればいいのにと、豊かな国に住む、私達は考
えますが、食べ物のない つらさや、食べ物のありがたさを知っている子は、ひもじい
人のつらさがわかるから、人に分け与えてしまうそうです。

 ある時、同じ事を、我が家の子供たちもしているのに気づきました。

 珍しい食べ物をだれかもらったら、ほんのチョンビリになるのもいとわず、当たり前の
ように、必ず3人で分けています。

 食べ物でつらい思いをしたから、気持ちが優しいし、食べ物全般を大切に扱います。

 ある程度大きくなったら、食べることに いやしいうちの子供達は、「何でも食べて
くれていいわね。うちは偏食が多くて・・・。」と、よそのママに、うらやましがられる
ようにさえなっていきました。

 子供がいやしいと、親である自分がいやしい人間に見られそうで、親は怖いから、
つい、いやしいことを許せず、しかってしまいます。

 でも、食い意地が張って、いやしいアトピーっ子は大勢いるから、安心してね。そこ
から学んでいる事もあるし、食べることに意欲的なことは、健康な体を作る基礎になる
から、いいことでもあるんだって、そのうちわかる。

 我が子がいやしい事に悩んでいるママは、少し別の視線でも、子供達のことを見てあ
げて下さいね。

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       子供を好きなことと、愛していること。

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先日、ドラマを見ていたら、好きなことと、愛していることの違いは、「花が好きな人は、摘み取るけど、
愛している人は、水をやるの。」と言うたとえ話で語られていて、「水をやる」の一言に、ハッと胸を突か
れました。

 「ああ、そうか。私はあの時、枯らさないよう、一生懸命水をやっていたんだ。」

 ドラマの会話を聞きながら、知らないうちに、私の頭の中で、瞬時に、「花」が、「子供」に置き換わって
いたのでした。

 「あの時」は、アトピーに関わる食事制限で大変だった時のことです。

 食べられる食材がなくて頭を抱えながら、何とかおいしくて、栄養が付くものを食べさせてあげたくて、
休む間もなく、台所に立ち続け、時間的にも、精神的にも、ギリギリに追いつめられました。

 産まれたばかりの赤ちゃんは、愛らしいし、一つ一つ、出来ることが増えていく子供の成長を見ていると、
幸せな気持ちになってくる。

 ああ、産んで良かった。私は、この子を愛していると、心からそう思ったけど、あれは、愛してるじゃない
のね。好きだっただけでした。

 子供の愛らしさをめでて、だっこして触れて、柔らかい赤ちゃんを抱きしめることを楽しんでいただけ。

 食べられる物がないと言う、やんごとない事情に巻き込まれ、自分が気晴らししたり、テレビを楽しむた
めの時間も、全部子供に吸い散られるように差し出して、家事をして、育児して、料理して。

 文字通り、「水をやる」作業のために、自分を殺して何年もがんばったら、「好きなことと、愛していること」
の違いが、少しずつ見えてきた。

 愛していることより、好きなだけの方が、どれだけお気楽で、楽しいことか。

 でも、あんな苦しい時期があったから、こんな私でも、単なる子供との同居者ではなく、親(保護者)に
なれた気がする。

 水をやること=愛していること=しんどい。与えてばかりで、自分ばかり損をしているような気がする。

 はじめのうちはそう思えるけど、そのうち、それでもいいと思えてくる。

 見返りを期待せずに、水をやり続けていたら、ある時、きれいな花が咲いて、ああ、良かったと心から
思える時も来るし、知らない間に自分が、花の香りに包まれて、いい匂いが漂っていることだってある。

 子供を好きなだけでは、長い年月に渡って育てられない。愛しているって、自信を持って言えるために、
しんどい期間も必要だったんだなぁって、今は思えるのです。 

 しんどくてストレスがたまっているママも、もう少しだけ辛抱してみて、たくさん しんどい思いをしたら
その後から起こるいろんな事が、なんて事なく、乗り越えられる壁のように、思えてくるからとっても
不思議よ。

 
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  ◎アトピーな心・・・制限食のストレスから、異常な心理状態


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 最近いただいたお便りのメールに、食事制限についての、苦しいコメントを下さった
方が多く、身につまされる思いで読ませていただきました。

体験した人にしかあんなに追いつめられる気持ちはわからないから、回りに理解してもらえなくて
つらいですよね。

 私の場合も、一人目が、制限食を始めた当時、二人目がお腹にいたので、お腹の子供の為にもと、
厳密に子供と同じ食べ物を食べていた時期があり、苦しい胸の内は、よくわかります。

 そこで、今回は、当時の我が家の体験談を載せてみたいと思います。

 読んでいただいて、食べられないストレスで、苦しんでいるのは、自分だけじゃないんだなと、少し
気が楽になるなら、こんな嬉しいことはありません。

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 食事の制限が始まったときに、一番つらかったこと。あなたにとっては、何で
したか?

 肉がダメになって、大嫌いな魚ばかり料理するハメになったこともつらかったし、
子供と一緒に、米の代用の雑穀オンリーの主食生活も、なかなかの試練でした。

 ヒエなんて、まるで砂でも食べているみたいに感じるし、粘りけのない、うるち
のアワは、箸でつまめば、ポロポロこぼれ落ち、噛んでも噛んでも、飲み込めないの。

 でもね、一番つらかったこと。それは、小麦を食べられなくなったことでした。

 小麦に制限がつくと、赤ちゃんの離乳食にも便利な、うどんはもちろんのこと、
パンもスパゲティも、お好み焼きも、そしてもちろん、ケーキからクッキーまで、
なーんにも食べられないの。

 アレ食べたい、アレ作ろう、アレ食べに行こうと思ったときに、ああ、そうだ。
小麦は使えないんだと言うことに気づくと、胸の中にぽっかりと、大きな穴が開いた
ような、虚無感が広がり、やがてそれが、ジワジワと、「自分が欲しいものは、結局、
何にも食べられないんじゃないか!!」と言う、やり場のない怒りに変わります。
 
 本当に、つらかったです。

 もともと、体もお腹も丈夫で、しっかり食べるし、妊婦なんて、自由にならない
体を、食い気で晴らすみたいなところがあって、普通でも、いやしんぼになりやす
い時期なのに、これを食べずに我慢するわけですから。

 
ダイエットの時に感じる、飢餓感のようなものかしら?

 体験したことがない人は、そう思うかもしれません。

 違います!もっとものすごい、怒りや絶望感を、時に伴います。

 なぜなら、ダイエットは、自分の意志で、途中で投げ出して止めることも出来るし、
何キロやせたら止めるという目標があるから、ある意味でお気楽です。

 アトピーに伴う食事制限は、「この状態が、いつまで続くかわからなくて、出口が
見えない絶望感」と、「子供に対する、親の愛情が試されているような責任感」を感じ
るので、単に「食べるのを我慢する」ダイエットとは、全然違った意味合いを持ってい
るのです。


 「子供に食事でつらい思いをさせているのに、私が食べるわけにはいかないわ。」

 そんな、究極のママの愛を、食べないことで試されているのです。

 だから、制限する食べ物の数が多く、まじめな性格で、孤独に子育てをしているママ
ほど、精神的負担が重く、ストレスとの戦いで、悲壮な毎日が繰り広げられます。
 
 この状態が長く続いて、しかも、なかなか症状が改善しないと、周りの人の行動を
ひどく無神経に感じて、自分は被害者のように感じる独特の心理状態になってしまい、
ささいな事でも、子供や周りの人に、腹立ちを感じます。

 結局、一年近く、小麦を解除するまで、制限は続きました。

 私は、その間に、「国産小麦で、天然酵母パンを焼く」本を買い、「卵も牛乳もいら
ないんだぁ。小麦解除したら、すぐ作るぞぉ!」・・・と、毎晩のように、舌なめずり
しながら読み込んで、作り方を覚えました。

 解除したら、パンを作る。焼いたこともないけど、パンを作るンだぁーーー!!

 ただもう、それが心の希望でした。(←大げさーー(*^_^*)だけど、ホントにそんな
気持ち)その事ばかり考えて、イライラの雑念を、前向きに振り払っていたのですから。
 
 そして、待ちに待った当日。まずは、念のために、雑穀粉をこねて、ふくらまない、
カチンコのパンを焼きました。普通は、まずいはずだけど、子供と食べたら、涙が出る
ほどおいしかった〜〜〜。

 次に、薄力粉で作り、これは、制限が取れたばかりの子供には、少しだけ。私は、
後でしっかりと。(^O^)/

 それからは、添加物やアレルゲンに関わる素材も多いパンの世界だから、

安心して食べられる、手作りパン→市販品でも、添加物や素材に、配慮のあるパン屋
のパン→フランスパン→食パン→菓子パンと手順を踏んで、少しずつ子供に食べさせ
ていきました。

 今もパンは焼くけど、もう、あそこまで夢中にはなれません。あの時の心理状態は、
異常だったなと、今ならわかるけど、あの頃は、そんなこともわかりませんでした。

 さて、最近、つまらないことで子供をしかるなぁと感じ始めたら、ストレスによる
心の異常のサイン。

 精神的に追いつめられている状態なので、心を支えてくれる、他の人の助けが、絶対
必要ですよ。それが無理なら、そんなにがんばらなくても良いよ、完璧にやらなくて良
いよと、自分をもっと、許してあげてね。


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  ◎アトピーな心・・・友達や親戚とつき合う事が、つらい頃  


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 1歳半のお子さんに、5大アレルゲン他の制限があるママから、「学生時代からの友人と、子供連れで
会った時に、その友人のお子さんが食べている、スナック菓子と同じ物を食べたくて、我が子がぐずって
いるのに、友達はそれに気づかず、無神経な様子であったのが、悲しくて、腹立たしくて、いたたまれない
気持ちになった。」と言う趣旨のメールをいただき、当時の私も、同じ状態を、何度も体験していただけに、
その情景が目に浮かぶようで、胸が痛くなりました。

 結婚や出産で、家族が増えていく頃は、いろんな体験をさせてやりたくて、親子
連れで出かけたくなるものだし、親戚や兄弟、友達の家族と、互いの子供を遊ばせな
がら、交流するのが楽しい時期です。

 そんな時に、アトピーっ子、とりわけ、食事に制限がある、わが子を連れている
と、気を使って、ヘトヘトになることも多いし、ストレスがやたらとたまります。

 アトピーであることも、食事制限をしていることも知っているのに、なぜこんな事
をするの?と、なまじ親しい関係なだけに、相手の無神経さに腹が立つからです。

 なのに、何年か過ぎて、こんなシーンを心の中で振り返ったら、あの時の自分の心理
状態は、前回のお話しと同様に、普通じゃなかったんだなと感じ、恥ずかしくなるので
す。

「無神経」なのではなく「アトピーへの知識が半端で知らない」から、こんな心のすれ
違いが起こるんだなと、何度も何度も嫌な思いをするうちに、だんだんわかってきます。

 でも、こんな時に、切れて腹を立て、相手と険悪な感じになってしまうと、どうでしょう。

 長い間かけて、大事に育んできた関係が、あっと言う間に崩れ、時には、修復出来な
くなってしまう事もあるのです。

 だって、私が相手の行動を理解できなかった以上に、相手は、なぜ私が怒っているのか、
なぜ不快に感じているのかが、わからない訳ですから、これはもう、コテンパンに相手に
誤解されてしまうのです。かなり悲惨ですよ。

 時には、一番自分を知っているはずの親や兄弟にも、言動を誤解され、仲の良かった
友達と、会いたくないようにさえ感じる。そんな強烈で、つらい体験です。

 だから今でも、あの当時のアトピーがらみで、縁が途絶えてしまったつき合いもあり、
今もそれは、私の心のトラウマになっています。

 でも、同じ体験を、後から続く人には、絶対にして欲しくない!

 アトピーは、そのうち治るけど、人間関係は、ある程度以上壊れたら、もう修復でき
ないから、アトピーが原因で、あなたを時に支えてくれる、横につながる大切な人間関
係を壊さないで欲しい。心からそう願います。

 では一体どうすればいいのか?

 相手に理解してもらうよう、詳しく話すのが、本筋なのでしょうが、言いにくい場合
もあるでしょう。不快な話を、相手に言うことが、いいことなのかどうかを、判断する
のは、本当に難しいです。

 だから、アトピーの状態が悪く、よその家庭で、目を離して、自由にさせるのは難し
いと感じるなら、しばらくの間だけ、少しおつき合いの距離をあけておく方が、かえって
こじれずにいいかも。

 つまらない誤解から、大事な関係を壊してしまわないよう、友達や親戚との関係には
どうぞ心を砕いてみてください。



「大好き、かわいい、大切な」の言葉を言ってみる事


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 私には、かわいがっていた我が子が、大嫌いになって、育児を投げ出したくなった
苦い経験があります。

 当時まだ、うちの子が2歳頃で、食事制限の苛酷さに、打ちのめされていた時期でし
た。幸い、夫や義理の母に支えてもらい、子供と距離を置く時間を持てた事で、また
元気を取り戻すことが出来ましたが、それだけに、孤独に育児をしているママの大変さ
に心が痛むのです。

 親子関係は、ずっと続くものだから、一度その信頼関係がこじれたら、なかなか修正
できなくて、苦しい時間を親子で過ごしているママもいると思います。

 先輩ママとして、前回書いた、スキンシップを図る方法のほかに、親子の心のきずな
を、より強く結ぶために、簡単に出来る方法を、もう一つお教えしますね。

 それが、言葉でのいたわりです。言葉は使い方で、親子の心に、大きな自信や、強い
信頼関係を築いてくれますよ。

 今、大人になっても、自分に自信が持てず、仕事に就けない、就いてもすぐやめて
長続きしない「ニート」と呼ばれる若者が増えてきています。

 その若者たちの一部には、アトピーや、お受験のような体験を通して、幼児期に「ダメ
ダメ」と、しかられることが多すぎたり、心を押さえつけられて、本当は親に愛されて
いたのに、否定されたとしか受け取れなかった、悲しい心のトラウマが、潜んでいるよ
うな気がして仕方がないのです。

 親に愛されていると、子供の頃にしっかり感じることが出来た子は、自分を愛し、肯
定し、他人にも物にも愛情を注ぐ、心の成長を重ねてゆくことが出来ます。

 自分が親から大切にされている子だと、子供が信じることが出来るきっかけになる言葉
の一つ、それが「大好き」や「かわいい○○ちゃん」、「大事(大切な)○○ちゃん」
の言葉ではないでしょうか。

 子供の心は幼いから、ちゃんと言葉で、好きといってあげなければわかりません。

 親子関係でささくれ立っているときほど、「ママは、あなたが いとおしいのよ。」
の意味を込めて、「大好き」「わたしの大事な○○ちゃん。」「○○ちゃんは、かわい
いから」の言葉を口にしてみて下さい。

 決してソンはさせません。(^_^)v 言った者勝ちです。子育ては、照れるとソンです。

 言われるたびに、子供が喜ぶだけでなく、口にするうち、ママの方も、どんどん
我が子が好きになる。いとおしい気持ちが増してくる。

 言葉の持つ不思議な魔力を、あなどるなかれです。



  仲間はずれは、つらいね

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 先日、集団登校の幼稚園で、顔見知りの母親が、園児二人を、登園途中で刺し殺す
と言う、むごい事件が起こりました。

 第一報を、運転途中のラジオから聞いたときは、そんな事はありえない!と、
絶句してしまいましたが、翌日、事件のあらましを新聞で読むうちに、中国人妻の
凶行は、理由に関わらず、決して許されない行為だけれども、若いママが、ささいな
心のすれ違いから、どうしようもない疎外感を抱え、精神的に追いつめられていく
心理状態については、自分もアトピーで体感したから、よくわかりました。

 食べ物に制限がある子を抱えていて つらくなるのは、何はさておき、一人目の育児
の際です。

 一人目の時は、他の親子とふれあう中で、一体どんな事が起こるのかが、全く予想
できないものだから、いろんな事で、いとも簡単に、つまずき、散々に心を傷つけ
られます。

私の場合、つまずいた 事のはじめは、幼稚園前の親子が参加する、地域の母子ク
ラブでした。

 なにせここでは、ちょっとした行事で、突然予告もなく、お菓子やケーキが配られ
るので、本当に戸惑いました。

 どの子も、もらうはなから開けて食べているお菓子を、「食べちゃダメ。家に帰っ
て、別のを食べようね。」と、我が子に言い聞かせて、なだめるつらさ。

 そりゃあ、もう、半端じゃありません。

 幼い子ですから、そんなに分別のあるハズもなく、結局、駄々をこねたり、ぐずられ、
だんだん親も腹を立て、きつい口調になってしかれば、回りから「何?あの人?」
と言う視線が、矢のように突き刺さってくる気がするのです。

 でも、親として、我が子の友達を、ここに参加しながら作ってあげなきゃと言う、使
命感も感じるから、退会も出来ないの。

 ここしか、地域の親子との接点を知らない私にとって、母子クラブは、大げさに言え
ば、行くも地獄、止めるも地獄の、逃げ場のない世界であったのです。

 幼稚園へ上がると、当時は、お誕生日会と言うのが流行っていて、あれもキツかった。

 お誕生日の園児が、お友達を招待して、お菓子を食べたり、プレゼント交換をするの
ですが、食べ物で制限があるというのは、普段から遊びに行くお宅へ、知らせてあるの
で、仲のいい子も、誰一人、うちの子だけは、招待してくれないのです。

 もちろん、招待されても、卵と牛乳の制限が取れていないうちの子に、「今日くらい
は、食べておいで。」と、送り出せるはずもないので、これは仕方がない話なのですが、
そうとわかっていても、仲間はずれにされているような感覚は、若いママの私には、
相当につらい体験でした。

 それでも、せめて一度くらいは、我が子にお誕生日会を体験させてやりたくて、年長
さんの時に、親子で一緒に、お家へおじゃまする仲の、親子三組に声をかけました。

 当日は、まだ目が離せない3歳の二人目を、なだめすかしながら、卵も牛乳も使わな
い、手作りのにんじんケーキと、クッキーを、時間をかけてたくさん作り、何とか、普
通の誕生日会・・・っぽく見えるよう、一生懸命準備しましたよ。

 ママ達に、「おいしい♪」と、お世辞にもケーキをほめてもらいながら、「アトピー
だって、こんなの作れるんだから。」と、内心、誇らしいような気持ちになったのを、
あの時の室内の光景と共に、よく覚えています。その日は、普段飲ませないジュースも
しっかり用意しておいたら、結局、うちの子ばかりが欲しがって飲み過ぎ、下痢したっ
け。

バカねぇ、見栄張っちゃったわ。

 育児で忙しい頃のことは、なんでもすぐ忘れたのに、こんなにも鮮明に覚えてい
るって言うことは、ホント・・・相当な無理をしていたのね、私。

 二人三人と育てると、お誕生日会に呼ばれようが、呼ばれまいが、たいして気になら
なくなっていきました。

 「あの時は、何であんなに、誕生会で神経をすり減らし、こだわったんだろう?」と、
他の人と合わせる事ばかりに気を取られて、背伸びしていた、当時の自分を、バカバカ
しく思うけど、あの時は、一生懸命で、それがわからなかった。

 一人目の子育てって、うまく立ち回る事が出来なくて、多かれ少なかれ、きっとみん
な、こんな感じだと思うよ。

 つまらないことで、仲間はずれにされたような気持ちになったり、かといって、無理
して回りに合わせようとすると、心がすり切れ、いつも クタクタになっていませんか?

 きっと、何年か経つと、あれは大したことじゃなかったなって、私みたい思えるから、
もう少しだけ、気楽になってよ。ねっ♪



どうぞ自分を責めないで
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 はじめての子育てでは、育児に不慣れで、幼子の扱いにも慣れていないので、よかれと
思ってしたことが、かえって我が子を傷つける結果になることもあると以前書きました。

手当が悪くて、自分のせいで、かえって症状を悪化させてしまった。
がんばって治療しているのに結果が見えなくて、イライラが募って、子供に八つ当たりしてしまった。

・・・こんな事は、誰にでも起こることだけど、悪意はなくても、結果的に子供につらい思い
をさせてしまうことが、親としてつらい。ダメな親のように思えて、情けなくなるのです。

もちろん私にも、自分を責めながら、子育てをしていた時期がありました。

きっと同じように、自分を責めながら子育てしている方が、他にもたくさんいるんじゃ
ないかと思います。

どうぞ、自分を責めないで!

今は、情報が氾濫していて、かえって子育てが難しい時代です。よかれと思うことで
お子さんが悪化することがあっても、仕方ないと思うのです。

でもね、私はこう思うのです。

私のメルマガを読んで、少しでもお子さんのために出来ることはないかと、お子さんの
ことを真剣に考えている、まじめな読者のママたちが、そもそも、ダメな母親のハズが
ない!・・・・・・・・・・・って。

もちろん、今は親としての成長途中だから、失敗もあるだろうけれど、きっと、素敵なママにな
れる、予備軍さんに違いないのです。

私も一人目では、本当にいろいろ失敗しました。

でもそれが、二人目、三人目の子育てに生きてきました。

アトピーも含めて、つらい経験や、手間がかかって大変だった体験は、決して無駄には
ならないなと、過ぎてきた子育てを振り返る時、しみじみ思うのです。

アトピーでずっこけたと思った私でしたが、転んだときに、わらしべ長者のように、何
かをつかんで立ち上がることが出来ました。

あなたも、頭を打って痛い目をし、心まで傷つけているだけでは終わらない。きっと何かを
つかんでいますよ。

どうぞ、前向きに。心は、元気なママで行きましょうね!

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