仲間と集団生活                 
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来春にむけて、今から食べはじめる
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 6月から初秋にかけては、汗をかくことでアトピーが悪化する子が増えてきますが
こまめに着替えたり、シャワーなどで清潔を保ってあげれば、冬に比べると、案外
楽に過ごせるお子さんもいらっしゃるのではないでしょうか。

 そこで、ちょっと湿疹が楽になったら、食べ物で制限があるお子さんの場合は、
そろそろ食べられそうかな?と思う食材を試していきませんか?

 もちろん、自分の判断で始めずに、まずは検査もしてもらっているお医者さんに
ご相談下さい。

 特に、来春から幼稚園や小学校に上がるお子さんには、おすすめしたいと思います。

 少し先の話なので、「今から?」と不思議に思うかもしれませんが、年齢的には
食事制限の解除の適齢期ですし、長く制限をしているお子さんほど、時間をかけて
ほんの少量から、間を空けながらゆっくり慣らしてゆく必要があるので、ある程度の
時間が必要なのです。

 湿疹が少しでもよい状態を保てる時期に試しておかないと、なかなか解除は
進みませんし、食べはじめは反応も出るので、少し悪化することが考えられるから
少しでも肌の状態がよい時に試すに限ります。

 お子さんが大きなショックを体験したママほど、恐くて試せず、制限食を作るのにも
困らないからと、決断できずにそのままにしているうちに、どんどんお子さんは大きく
なってしまいます。

 それはよく、わかります。私もぐったりした我が子を、救急車で搬送してもらった
経験がありますから。

 でも、わかった上で、それでもこう書くのは、集団生活が始まったり、友達が出来て
行動範囲が広がると、思いがけない時に、制限している食べ物を、いきなりどっさり
と、知らずに口にして、ショック事故を起こす可能性があり、解除を戸惑うよりも、
その方が絶対!恐いと思うからです。

 親が側にいれば、アレルギーによるショックを起こしたとすぐわかるので、救急車
をすぐ呼び、なぜ倒れたかを説明出来るので、すぐ適切な処置をしてもらえますが、
よそのお宅や学校で倒れたら、オロオロしているうちに、時間が過ぎて間に合わなく
なりますし、病院へ運ばれても、倒れている原因がわかっていない状態から診る場合は
まずそれが何かを確かめていくので、処置が遅れてしまいます。

 あーーー、書いているうちに恐くなりました。(T_T) 
 それだけは、絶対!もうゴメンの世界です。

 すいません、脅すようなことを書いてしまって。。。

 でもたいていは、

 制限していてたけど、幼稚園や友達のお宅でうっかり食べたら大丈夫で、「なーんだ、
もう食べられるようになってたんだ」・・・なんてケースの方が絶対多いと思いますが、
アトピーの世界に、絶対大丈夫はないので、今回、書きました。

 ただ、そんな事故を突然 外で起こす怖さに比べたら、ある程度の年齢になったら
食べさせるよう決断して、体調のよい時に、病院や自宅で解除をすすめておく作業が、
いかに危険性が少なく、必要なのかがわかりますよね。

 食べられないのではなく、年齢的には食べられるはずなんだけど、親が決断できない
から、そのままにされているだけなら、お子さんが安心して生きられる世界は狭いまま
です。

 判断に迷うなら、まずは医療機関にご相談くださいね。次の一歩を踏み出しましょう。


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※突然のショック症状で有効とされるエピペンをご存じですか?

まだの方は、一度こちらも読んでみませんか。こちらから。


            
制限食を作ってくれる園や学校を捜す
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 アトピー症状が少し良くなる子が多い夏頃から、来年の新入園・入学の準備として、
制限食の解除も試みてみませんか?

と言う話を、以前メルマガに書きましたが、保育園に入れる場合は、離乳食の頃からお世話に
なるので、まさに、食物アレルギーのまっただ中。

解除どころの話ではありませんし、がんばって試しても、やはり小学校入学までに、全ての
制限は解除出来そうにないわと言うご家庭もあることと思います。

そこで今回は、制限食を作ってくれる園や学校を捜すには、と言うお話しです。

 2008/6/2の朝日小学生新聞には、文部科学省が小中学校用に、アレルギーに
関するガイドラインをまとめて配布した記事が載っていましたが、かつて、「牛乳が飲め
ないからお茶を持参したい」と頼んだら、「不公平になるから水を飲んでください」と言われたと、
アトピー仲間から聞いたこともある私には、ずいぶん進歩したなぁという気がします。

 これで食物アレルギーへの理解がまた少し深まって、「少しご両親が神経質なので
は?」と言う無神経な言葉が、教育の現場から少しでも減ればいいのになと願います。

 でも、だからといって急に、日本全国の小中学校で、希望する子 全てに、制限され
ている食材を除いた給食が特別に作ってもらえたり、アレルギー児用の鍋や食器が、
制限別に別保管されるほどの配慮が出来るわけではないことでしょう。

 特別な調理器具を買う予算も、制限食に理解のある栄養士さんも限られていますので
少しでも良い対応をしてくれる園や学校へわが子を通わせてあげたいと願うなら、足を
運んで、少し調べてみる必要があると思います。

 それには、いくつかやり方があるのですが、ご近所に知り合いが少なく、地域のこと
が良くわからない場合には、まず役所経由で調べるやり方があります。

 アトピー仲間を捜して、そこから具体的な口コミ情報を得たいと思えば、保健所や
児童福祉に関わる役所の部署に電話し、個人のサークルや、行政が管理しているアト
ピーに関する催しを教えてもらって足を運び、そこで関係者に会って話を聞きます。

 また、市や町の教育関係の部署にお聞きして、きちんと対応してもらえる園や学校が
近所にないかを尋ねてみてください。(←あれば かなりラッキーですが、なかなか
難しいかな?)

 ダメなら、距離的に、わが子が通うことが出来る範囲の幼稚園や、通学が認められて
いる学区の小学校の所在を、公立私立を問わずに、まずは全て教えてもらい、個別に
片っ端から電話して、制限食への対応を、校長や栄養士さんにお尋ねしてみるのです。

 アトピーに伴う、食事制限については、ずいぶんと知られるようになってきました
が、それでも全ての保育園や小学校が、給食の制限食作りに的確に対応してくださる
ほどには協力的でないと思われます。

 事故を起こすことなく、安心して食べられる献立を組もうとすると、特別な知識も
必要ですし、ごく一部の幼児や児童のために、別調理を強いられることは、栄養士や
調理師にとって、大変な負担になる事だからです。

 例えば、かつては、ざらにあった話なのですが、「食べられないから弁当を持参
したい」と申し出たら、「それは困る」と難色を示されたのです。

 親の方が、「出来るだけ給食一覧表を見ながら似たものを作りますから」と言って
いるのに、「弁当という特別なものを持参すれば、他の子供が欲しがるから止めて欲
しい」などの理由をつけて断られるのです。

 その結果、制限があるお子さんがどうなるか?と言うと、食べられない献立が出れ
ば、食べさせずにがまんさせると言う状態を強いられます。

 グラタンや巣ごもり卵のような、卵や牛乳に関わるような素材ばかりで構成された
献立なら、パンだけ食べてあとはがまんさせる。もちろん牛乳もなし。・・・そんな
むごい給食を、学校側が平気で、年端もいかない児童に強いたのです。

 大切な成長期のお子さんが、果たしてこれで栄養が摂れるのでしょうか?なんて
配慮が足りない対応なのでしょう。

 弁当を持ってくるのが えこひいきなら、食べさせないのは児童虐待ではありませ
んか。

 どっちがより深く、発育期の子供の心に傷を残す行為なのかと、考えたらわかりそ
うなものですが、学校は平等の精神のもとに、「みんな同じであること」を当たり前
の様に、食物アレルギーを持つ親子にも求めたのです。

 さすがに、弁当はダメ!と言われるような時代錯誤の園や学校は少ないでしょうが、
それでも、食物アレルギーを持つお子さんが少数派である限りは、対応も積極的では
ないので、相変わらず園や学校の対応には、かなりの温度差があるとおもわれます。

 そこで、制限食作りも含めて、どこまでアレルギーに理解を示してくれる園や学校
なのか?と言うことは、ぜひ入学前に、責任者の話を聞いて確認しておくべきだと思
いますよ。

 小学校以前の保育園や幼稚園は、学区に関係なくどこでも好きな所に通えますし、
幸いなことに、かつてほど公立の小中学校でも学区制度が厳密ではなくなっています
ので、物理的に通学出来そうな範囲であれば、かなり選択肢が広がっています。

 以前、アトピーサークルに参加していた頃は、この手の情報は、楽々と手に入れる
ことが出来ました。

 保育園の場合は、食物アレルギーへの対応が特に深刻なので、これまでにアトピー
っ子がお世話になった実績がある保育園を選択する親は多く、口コミで詳しい情報が
たくさん耳に入るのです。

 あるいは、育児の先輩ママ達から、集団生活の中で体験した、いい事&悪い事をいろ
いろ教えてもらえるので、実際に園や学校側と交渉している時に、どんなやり方で
どのような内容を頼むと、相手に受け入れてもらいやすいかがよくわかり、交渉がスム
ーズに進んで、とても助かりました。

 ですから、出来ればまずは、保健所や町・市役所で、アレルギーに関する団体はない
のかを尋ね、その集団に参加して、じっくり腰をすえて見聞きしてくるのがおすすめ
ですね。


制限食を作ってくれる園や学校を捜すについて  2


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 どうも食事での制限が取れないまま、保育園や幼稚園、そして小学校へ入ることに
なりそうだと言う時に、制限に少しでも対応してくれる園や学校を捜しておけば、
親も気が楽だと思います。

 まずは、通えそうな施設に電話し、感触が良さそうなら、ぜひアポを取って園長や
校長に会うといいですよ。

 一人目の子を集団生活の場に入れる時は、遠くてもアトピーへの理解が深そうな
施設を探そうとしましたが、幼稚園や小学校の場合は、あまり自宅から遠いと、帰宅後
に気軽に遊ぶ友達が出来にくいと言うデメリットもありました。

 今は、毎日のように塾に行く子もいて、平日に子供同士の交流が少ない地域もある
かもしれませんが、同年代の子と気軽にふれあわせながら育てたいと考えるなら、
アトピーでの不便に 多少は目をつぶって、自宅から近くの施設を選ぶという選択肢
もあるので、頭の片隅でどちらがよいかを比べて考えてみてはいかがでしょうか?

 何がなんでも、きちんと制限食が作れる所を選ぶことばかりが、子供にとっての
楽しい学校の条件ではないと思います。

 また、春には転勤がありますから、せっかくいい感触を得ていてもトップが入れ替
わって、方針が変わる場合もあります。

 そこで、一番いいのは、食事制限のあるアトピーっ子を引き受けた体験が、園や学校
ある施設を選ぶことだと思います。

 一度でも制限があるお子さんを引き受けたことがある施設なら、それなりの対応
マニュアルが作られていたり、施設の職員全員で共通の認識を持つよう打ち合わせ
が出来ている場合も多いと思うので、ある程度の対応が期待出来ます。

 そこで、問い合わせの際には、過去の例についても尋ねてみるといいと思いますよ。
 

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     ◎ 集団生活について・・・・具体的にお願いする


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 新学期が始まって、新入園・入学のお子さんもいらっしゃることと思います。

 担任の先生とは、上手にコミュニケーションが取れたでしょうか?

 以前、小四で、うちの子が、全くの新採用の先生に担任していただいた事があり
ました。

 その時には、もう給食の制限は していませんでしたが、たまに、乳製品の献立
を食べすぎて、後で湿疹が出たり、下痢したりが、まだ たまにあったので、念の
ために、始業式の翌日に、先生に手紙を差し上げました。

 と言うのも、家庭訪問より先に、給食が始まってしまう事が多いですよね。おま
けに、子供の名前と顔が一致しなくて、先生の目が届かない頃って、子供自身も
緊張して、疲れがたまっている頃なので、新学期の頃には、思いがけない事故が
起こりやすくなると考えるからです。

 HPにも書きましたが、教科を教えるためのスキルは、教師としてしっかり学ば
れて先生になったはずですが、医師ではありませんから、個々の子供の病気に、
どう対応するといいかについては、現場で経験しながら学び、徐々に慣れていく
ものです。

 ましてや、育児も未体験な若い先生に、個人差が大きくて、対応の仕方も、まち
まちな事が多いアトピーに関する事を、「アトピーですので、よろしく。」
と言って済ますだけでは、必要な情報が、何も伝えられていない状態ですから、
先生もどうしたらいいのかわからず、手の打ちようがありません。

 そこで、考えられるケースごとに、我が子には、どう対応して欲しいのかを、具体
的に書いてお渡しすれば、何か気になることがあったときに、後からでも読んでもら
うことが出来るから、一番いいのではないかと私は考えます。

 例えばこの時、給食に関して書いたことの要点を載せると、

・乳製品にアレルギーがあり、幼児期にショックを起こしたことがある子である
こと。・・・・今までの大きなトラブル・病歴、アレルゲンなどについて

・給食の制限を、今はしていないが、その日の体調により、食べた物で、下痢、
腹痛、湿疹などの症状が出ること。・・・これまでの集団生活での経緯や、今現在、
どんな状態であるか


・食後、特に、食後の運動時には、統計的にも、トラブルが多く起こるようなので、
体調の不調を訴えるときは、無理させず、休ませて欲しいこと。・・・・気にかけて
おいて欲しいこと
  

・万一、呼吸困難などを起こした場合は、至急、救急車などで、総合病院か、○○
病院(かかりつけの医院)へ搬送し、「アレルギーによる事故の可能性がある事」を知
らせた上で、適切な処置を取っていただきたいこと。・・・万一の事故があれば、一刻
を争うので、具体的にどう対処して欲しいかの指示。

 などの項目について、具体的に詳しく書いてお渡ししました。

 もちろん、食べ物の制限がたくさんある場合は、手紙だけでなく、一度お目にかかる
か、電話で、ちゃんと意志の疎通を図っておく必要があると思いますよ。

 その他、ほこりに弱かったり、気管が弱くて、咳が出やすいお子さんの場合は、

・チョークの粉を吸いにくいよう、少し後の席(前から、三列あたり以降)に、いつも
して欲しいこと。

 なども、新学期すぐにお知らせしておく方が、いいかもしれません。急がないことに
ついては、家庭訪問の時に、先生の顔を見ながらお話しされてはどうでしょうか。

 子育ての経験がない先生には、具体的な提案を、親の方からしてあげないと、お子さ
んにどんな注意をはらえばいいのかは、分かりにくいものです。経験が浅い先生ほど、
ママの方からの、積極的な働きかけが必要ではないでしょうか。

 ただ、幸か不幸か、教師としての経験年数が少ない先生でも、ご自身にアレルギー体
験がある先生が、最近は多いので、話してみたら、案外、すんなりと理解していただけ
る場合がありますよ。 
 

 また、緊急時の薬剤使用について、こんな話も載せました。

            



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     ◎ 集団生活について・・・・家庭訪問で


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 新学期に入って、子供達が少し落ち着いた頃に、家庭訪問があります。

 私自身も、教師を仕事にしていた時期があったので、訪問されるときの、先生の
心もようが、少しわかります。

 親にとっては、ただ一人、この子のことだけを指導して欲しいとすら思う我が子
ですが、熱心に指導してくださる先生でも、我が子に目をかけてくれる確率は、
1/20であったり、1/40にしか過ぎません。

 ましてや、幼い時期ほど、クラスには大抵、何かと手がかかるお子さんが、一人
や二人(あるいはそれ以上)必ずいて当然なので、数字的には、1/20の割合で
目をかけていただけるハズが、おとなしくて手がかからないお子さんの場合は、つい
つい、後回しになって、声かけが、1/60になっちゃったりする事だって、もち
ろんあるわけです。

 そんな状況で、アトピーの我が子に、特別な配慮をお願いするわけですから、先生に
ちゃんとアピールができていないと、時には、親と先生の間に、考え違いや、連絡もれ
があって、思わぬトラブルに巻き込まれてしまうことも、起こりやすいのです。

 その意味でも、親と先生が、しっかり意志の疎通を行うための出発点として、家庭
訪問は、とても重要な意味を持つと思います。

 私はいつも、我が子について、お話ししたい用件を、メモ書きして臨み、話の筋道
が、先生にわかりやすいよう工夫します。

 また、どうしても先生に覚えておいて欲しいと思うことは、後からも目を通してもら
えるよう要点を書いた物を手渡します。

 と言うのも、その場で話を聞きながら、先生がメモを詳しく取ることは、なかなか
出来ない事なので、次のご家庭に回っていく間に、お話ししたことのいくつかは、忘れ
られてしまうこともあるからです。

 幼稚園ではじめてお世話になったときは、園長と担任の先生に、新聞の切り抜きや
本のコピーなどで、アレルギーについて、わかりやすく書かれている物をまとめて、
資料を作って、お渡しもしました。

 アトピーのことを理解していただきたいのでそうしていたのですが、いろんな意味で、
印象に残る親として、先生の意識に残る効果も大きそうです。

 家庭訪問は、短時間でしかお話しできませんので、先生の頭の中に残っていくのは、
その子の家庭環境が、どんな物かと言う部分が大きい様に思います。

 ただの一枚でもいいので、用紙に具体的にどうして欲しいのかを書いて渡せば、少な
くても、子供のことを一生懸命考えている熱心な親、あるいは、ちゃんとした親のイ
メージ、そして、意地悪くとれば、少しうるさそうな親のイメージは伝わりますから、
例え悪い意味で、「うるさそう」のイメージが伝わっても、こんな親と、トラブルを
起こしたくないと言う先生の意識が働くので、何かあったときには、対応が早くなり、
今後の交渉も、友好的にすすめることが出来るのではないかと私は考えます。

 これから後は、連絡帳などで、気になったことをお尋ねすることで、トラブルを早め
に取り除くようにし、アレルギーに関する事故のない、楽しい集団生活になるよう、
先生と連絡を取り合ってみてくださいね。



新入学の学用品について・・・ランドセル・化学物質

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 年内に購入されるという場合もあると思います。

 「ランドセル は、どんなものを選んだらいいのでしょうか。」というメールをいただいたので、思い ついたことを
並べて書いてみたいと思います。

ポイントをいくつかあげると 布か、牛革皮か、合皮かということと、背負うのか、肩からたすきがけにするのかと
言 うこと。 また、学校と近いか遠いかでも、話が違ってきます。

遠くの距離を歩くのなら、背中に背負って行く方が、絶対体力的に楽ですが、べったり 体に密着するランドセル
より、背中がむれてかゆくならないよう、通気性のいい布製の リュックのようなもののほうが、いいのかもしれません。

逆に、通学が近いのなら、より背中が蒸れないショルダータイプでも重くないでしょう し、ランドセルでも、汗をかく
まえに帰れるから、どれを買っても、大丈夫かもしれま せん。

化学繊維や牛皮にかぶれたりしそうなら、布製がいいし、新品から出る 化学物質に弱 い子のためには、早め
に包装から取りだして、日陰で成分を少しでも揮発させておくか、 お古をもらって使うのがいいと思います。

そして、最後に大切なこと。それが、子供の気持ちです。通学予定の地区の流行や、他 の子が何を利用している
かを調べた上で考え、子供と話し合います。

他の子と同じものが欲しい子に、あなたはアトピーだからと、無理やり全く別のものを 親の思いから押しつけるのが 
いいのかどうかと言うことです。

お子さんによっては、他の子と違っていても全く平気で、別のものでもいいから、体に 楽なものが欲しいと
いうかもしれないし、みんなと一緒が絶対欲しいという子もいます。 そして、悲しいことに、本当は一緒がいいけれど、
ママが悲しむから我慢して、親の言 いなりになろうとする子もいます。

うちも三人子供がいますが、全て気持ちは別々のタイプでした。

親の気持ちに合わせるのでなく、子供の正直な気持ちをくみ取ってあげて、最後は選ん であげてくださいね。

カバン程度で、アトピーは悪化しないかもしれませんから、ちょっと背中が蒸れそうだ けど、せっかくだからラン
ドセルにしようと言う選択もあるし、いろんなカバンの子が いるみたいだから、うちもリュックや3WEYタイプのような、
体に楽なカバンを選ん じゃえもありです。

ランドセルは嬉しいお祝いものだから、お子さんが納得し、喜んで受け取るものを与え てあげられるといいですね。  

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物品販売などで購入した新品の商品がたくさん集まると、化学物質の揮発も
気になります。

 もし、においが気になる商品があれば、子供部屋には置かないようにしましょう。

 また、衣類を新学期にそのまま着せるよりも、肌に直接ふれる衣類の場合は、一度
水洗いしてから着せた方が、衣類を加工していたのりや薬品が落ちて、肌によい場合
もありますので、包装から取り出した時に判断してくださいね。


子供と外へ出ようよ
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メルマガの中でも何度か書きましたが、アトピーでつらいなぁと思っているときに、一番気持ちが煮詰まるのが、まわり
に知り合いが居ない環境の中で、親子だけで冬眠のクマのように、静かに過ごしている時です。

 子供は、かわいい。でも、遠くお嫁に来て、気軽に話す相手は居ない。こんな時に子供が何げないことで ぐずったり、
アトピーが悪化して かゆみが続いたら、不安になったり、イライラするのは当然の話です。

そんな時にはぜひ、外の世界へ目を向けて欲しいのです。親子で参加できる場所も、捜せば案外見つかるものですよ。

寂しかったり、不安になったり、それはあなただけではありません。

私のように、同じ気持ちを抱えて、悶々としている母親が、実は、あなたのごく身近にいらっしゃるかもしれないのです。
でも、扉を開けて、外へ飛び出さなければ、そんな人にも出会えないから、ストレスを発散することが出来ません。
そして、悲しいことに、イライラの矛先は、時に、子供に向いてしまうのです。

特に難しいのは、赤ちゃんよりも、二、三歳児の頃。子供はかわいいと思いつつも、食べ物のことで、ダメダメが多いと
子供との関係が難しくなり、時には、反抗ばかりされて、育児を投げ出したくなるママもいるんじゃないかとと思います。

そこで、具体的に例を挙げてみますと、例えば、多くの市町村でも、少子化に伴い、少しでも低年齢のお子さんか
ら集団生活を体験できるようにと、多くの園が、月に何度か、開放日を設けていますので、いかがでしょうか。

二歳ぐらいから参加できる公共施設は、全国的にも多いのではないでしょうか。

これについて詳しくは、市役所や保健所で、母子の健康に関する担当で尋ねてみるといいと思います。

きっと、前からの人たちの輪に入りにくい、公園デビューより、参加しやすくて、敷居は低いですよ。

また、室内で遊べる児童館施設も、先生達がリードしてくれるから、シャイなママにはおすすめ。私立の園の開放サービス
なら、月齢が低い頃から参加しやすいし、お寺や教会のような施設が主体になって、月に何回かの、ちょっとした子育て広場
を開催している場合もありますよ。

もちろん、これらの他にも、母子クラブ、生協のサークル、親や子供の習い事などで、他の家族と触れあう機会は
いくらもあります。要は、そんな情報を、たくさん集めたもん勝ちですよ♪

どこか、親子で一緒に飛び出せる、よい場所はないかを、まずは調べてみましょうよ。

その時に、集団の中で、食事制限のあるお子さんは、肩身が狭い思いをする場合もあるので、いろいろ行って、
居心地が良い所に落ち着くのがコツです。制限が多いときには、無理に合わせたり、背伸びして人とつき合うことで、
よけいに疲れる事があるから、そんなに無理をしなくていいんですよ。

私自身は、親の会と、生協のサークルが、食べ物のことで理解がある人が多かったので、居心地がよかったです。

無理せず、でも、人との交流を楽しむ、外の空気を楽しめる子育てで、アトピーで苦しい時期を少しでも上手にやり過ごしてくださいね。



クリスマス会のような、食べ物が出るお楽しみ会で
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 母子クラブや幼稚園、保育園などでは、12月のクリスマスや3月のおひなさま、あるいは
3月のお別れ会のような会で、会食が企画される場合が多いです。今回は、クリスマスを
テーマに書いてみましたが、他の会でも要領は同じですので、参考にしてくださいね。

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 ケーキやお菓子、あるいは、市販のお弁当や園での手作りなど、普段と違う楽しい会に合わせて
みんなで一緒に会食する会が、12月や3月にはよく開かれるものです。

要領がよくわからない一人目の子育ての時は、これらに なにげなく参加しがちなの
ですが、食べられないお菓子やケーキを渡されたり、時には、その場で食べる場合
もあるので、食事に制限を持つ場合は要注意です。

 突然渡されたお菓子に目を輝かせながら、「ママ、食べてもいい?」と聞く我が
子に、「だめよ、後でね。」と言いきかせ、なだめるつらさ。しかも、他の子が
食べはじめでもしたら、散々 駄々をこねられて、親子で本当につらい思いをします。

子供にしてみれば、楽しい歌や見せ物などもあり、気持ちが盛り上がって、ウキウキしているのに
一人だけ食べちゃダメなんて言われるのですから、たまりません。こんな時には、いつもより駄々を
こねてしまっても仕方ない事だと思います。

 でも、もちろん、そんな悲しい思いをさせないために、しっかり対策を立てておく事だってできますよ。

 母子クラブの場合は、代表者さんなどに、クリスマスはどんな感じで行われる
のか、まずは様子を尋ねてみましょう。食べ物が出される場合には、幹事さんに
理解がある場合は、別の物を渡してくれるよう準備してもらえることもありますし、
無理でも、自分でお菓子やケーキ類を持参して参加する事を伝えておけば、OK
ですよ。(もちろん、ここからママ同士が仲良くなれる場合もあります。)

 当日、子供がつらく感じないためには、いつもと少し目先の変わった、ちょっと
豪華版の食べ物を持っていくのがコツです。幼児はそんなに、固有の食べ物に 
こだわりがないので、他と全く同じものでなくても、これで十分満足してくれます
よ。ママさえ他の子と比べて気にしすぎなければ、子供は楽しく過ごせるから
安心してね。

 幼稚園や保育園の場合、出きるだけ早いうちに、先生にクリスマス会のことに
ついて相談をしておきましょう。業者に注文を出す前だったら、かなり融通を付け
てもらえるのではないかと思います。

 我が家の場合は、ケーキが出ると聞いて、作って持参させたこともありましたし
逆に、園の方がうちの子に合わせて、ゼリーに変えてくれたこともありました。

 牛乳をジュースに変更してくれたり、みんなで食べられる駄菓子に変更しても
らった経験もあります。

 でも、園長のアトピーに対する理解の程度が様々なので、いつも思い通りに事が
運ぶとは限りません。がっかりしないでね。

 それでも、親がケーキの代用品をわざわざ作って持たせてあげると、子供の心に
愛情が伝わり、宝石のような美しい思い出として、心に残してくれることもある
から、しんどい思いをしても、損したと考えないでいきましょうよ。

 親子で楽しいクリスマスになるように、事前にしっかり準備してね。



入学・入園前の先生との交渉について
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新学期に向けて学校や園の先生方との交渉について、さらにつっこんで書いておこうと思います。

 ちょっと長くなりますが、今は赤ちゃんを育児中のママも、園や学校はすぐ先の
未来に体験することになるので、参考になるのではないかと思います。

 以前にも少しふれましたが、私自身が教育現場にいた経験もありますので、先生と
しての立場と、父兄としての立場の双方の視点で見て、感じたことを書きますね。

 まだまだ経験が足りない頃、担当したあるお子さんの親から、「うちの子は、幼児
期にアトピーで、今は金属アレルギーがありますので、よろしくお願いします」と
頼まれたことがありました。

 でも、当時の私にとって、アトピーは無縁(だと思っていた)な世界でしたから、
認識が甘く、アトピーがいかに深刻な問題をはらんでいるのかに気づきませんでした。

 おまけに、ちゃんと授業を受けられないお子さんや、家庭に問題を抱えているお子
さんも、たいていはクラスに何人もいますから、教師としてはどうしても、こんな
行動が気になる子達の指導を優先しがちになります。

 結局、この子の場合は、調子がよいのも幸いして、時々「調子はどうか?」と声が
けする程度で、特に何の配慮もせぬまま、一年間が過ぎてしまいました。

 ところがその後、そばや食事後の運動などが引き金になって、アナフィラキシーシ
ョックで亡くなるお子さんが出はじめたことで、社会全体が少しずつ、アトピーへの
理解を深め、学校や園の対応も変わってきました。

 また、花粉症などに悩まされる人の人口が増えてくるにつれ、先生自身やそのお子さ
んがアレルギーに悩まされるケースも増えて、アレルギーへの理解や認識が深くなって
きたように感じます。

 でも、アレルギーの程度は個人差が大きいので、例えば、不登校児に対応する場合の
ように、どんな声かけや働きかけをするといいのかという対応マニュアルを、組織的に
作るのが難しいのも事実です。

 なので、今でも学校や先生個人によって、かなり理解や対応のレベルに差があります。

 だから、先生自身がアレルギーに悩んでいる場合をのぞくと、以前 親とトラブルが
あったり、不幸なことに、お子さんが事故を起こすなどの問題があって、痛い目をした
学校や、それを見聞きしたり、体験した先生だけが、より良い対応を出来るという場合
が、相変わらず多いように思うのです。

 私は、我が子を集団生活の場に、少しでも安心して送りだしてやりたくて、今までに、
何十回も、新入学や新学期のたびに、新しい園長や校長(これは新入園・入学の時だけ
です)、先生たちと会い、サークルのママ達の体験談も積極的に聞きまくって参考にし
てきました。

 毎回、新入園(新入学)の時は、園長(校長)にアポイントをとってから出かけ、ア
トピーに関する資料と、具体的にどんなことを配慮して欲しいのかを詳しく書いたもの
を持参して、同じような内容をお話ししますが、対応のレベルは、実に様々でした。

 まず、園長や先生のアトピーへの理解度が高い場合は、大変好意的な対応をしていた
だけます。

 時には、こちらの気がついていなかった部分まで、「こんな事も配慮しておきます。」
と提案してくださることさえあり、そんな時は、涙が出るほど嬉しく、心が弾みました。

 逆に、こちらの方が数は少ないのですが、いくら話しても、理解してもらえず、万事
に「前例がないので」と断られた事もあります。

 例えば、今では考えられない話ですが、牛乳の代わりに、お茶の持参をすることすら、
「他の子がまねしたがるから、ダメ」と言われてしまうのです。

 あなたが はじめて交渉しに行った園や学校の責任者が、そんな人たちでないことを
心より願いますが、こればかりは運もあるので、何とも言えません。

 強く押してもダメなものは、一度引き下がるのも手です。理解はしてもらえないけど
話をしたことの方が大切だし、春は転勤もあるので、また別の機会にチャンスが来るこ
ともあるからです。

 話し方がうまいと、より交渉は楽になるでしょうが、たとえヘタでも、大丈夫ですよ。
 子供の安全のために一生懸命な親がいると言うことを行動で示せば、それはそれで効
果があるものです。

 その場では「出来ません」と言われていても、後で協議したのでしょう。何らかの配
慮をしてくれたことがほとんどでした。

 また、「せめて、先生ご自身がアレルギーや花粉症を体験された方を担任にお願いし
ます」と言う言葉も効果的だと感じました。校長は理解できなくても、担任の先生は
アトピーのしんどさが理解できるので、配慮が行き届く可能性があるからです。

 もちろん、「それはお約束できません」と、その場では言われるかもしれませんが
案外、該当の先生はいるようで、何とかなる可能性は高いですよ。

 ですから、理解してもらえなくても、感情的にならず、腹を立てないことです。
                 ↑
               ここが大切!

 私などは、歴戦錬磨の役者でもありますので、あくまで しおらしく話し、交渉が
難局にさしかかると、子供を思う親の心情を伝えるべく、ほどほど上手に涙声になり
鼻を詰まらせています。(*^_^*)>

               ・・・・・・何せ、預ける側は、立場弱いですから。

 そしてぜひ、「アレルギー反応は時に、命にも関わる深刻な症状を引き起こします」
と言う一言を、忘れず付け加えてください。

 それを言われると、「何も対応せずにほっておく」などと言う、かつての私のような
アレルギーに意識が低い指導者も、しっかり気を引き締めて、真剣にアレルギーと向き
合わざるを得なくなるのですから。

 日程的には、

 ◎遅くても、これから2週間くらいの間で、まずはアポイントを取って、園長や校長
クラスの責任ある立場の先生に会い、資料などを渡して、大まかにお願いをする。

 ◎新学期が始まり、お弁当や給食が始まる前までに、一度担任や調理士など、直接の
担当者と合う場を設けてもらい、そこで具体的に再度お願いする。

 たいていは、引継ぎがされていますので、新学期早々に向こうから電話があると思い
ますが、無ければ、連絡を。一度だけ、園長が引き継ぎせずに転勤していて、えらい
目に合いました。

 の二段構えで、交渉することになると思います。

 食べ物のことや、お子さんの体調に不安を感じているママは、一度勇気を持って、
まずは電話をかけてみてください。

  
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    ◎集団生活で ・・・ おやつや学校給食が始まります


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新入園・入学のお子さんには、GW明けから、いよいよ本格的におやつや給食が
始まることと思います。

 きちんと先生に、アトピーのことを説明していても、思いがけないトラブルが
よく起こる時期ですので、帰宅時のお子さんの様子を、しっかり観察する事をお
すすめします。

 湿疹だけでなく、下痢気味になったり、お腹が痛くなったりも、トラブルを起こ
しているシグナルの一つですよ。

 実際に、我が家では よくありました。

 ひどいときには、学校から帰った顔が、明らかに赤く腫れているので、何があった
のかを聞くために、あわてて電話をかけました。

 すると、

 休んだ子が多い日で、ヨーグルトを3個も食べていました。(-_-;)
 
 家では普段食べさせていないので、ものすごくおいしかったのでしょう。

 給食をおかわりしすぎて調子を崩すことは、他にも何度もありましたよ。

 子供というものは、家庭と学校では違う表情や行動を見せます。親の前では
言われた物だけを黙って食べても、親の目がない場所では、よく羽目を外します。

 幼稚園でも、連絡不足で誤食はありました。このくらいの年齢になると、少し
くらいは食べられる子がほとんどなので、大きなトラブルは少ないでしょうが
園や学校に任せきりにせず、帰宅時に、まずはよく様子を見てあげてね。

 そして、なんか変だなと思ったら、電話や連絡帳ですぐ聞いて、原因は何であった
のかを、その時にすぐ考えるクセを付けるといいですよ。


****使えるアドバイス************************

 制限があった子で、和食中心の地味な食卓で食べてきた子にとって、肉料理やク
リームシチューのような、家庭と違う洋食献立は、大変なごちそうです。何でも
食べられるようになったお子さんについても、トラブルを過去に起こした食材に
ついては、「食べさせすぎないで欲しい」と、一言、先生にお願いしておくと
いいですよ。

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※いよいよ、おやつや給食が本格的に始まります。園や学校との話し合いが
まだのご家庭は、参考までに
      
※宿泊研修の季節です。参考にしてくださいね。
    

  
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    ◎集団生活で ・・・ アトピーは、どう説明するのか 1


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 赤ちゃん期には、湿疹としてしっかり出るので、アトピーなのかどうかが、他人
にわかりやすいです。

 ところが、幼稚園や小学校に入学する頃の年齢になると、皮膚の状態が全く普通で、
パッと見にはアトピーを抱えているとは、全くわからないお子さんも増えてきます。

 見た目にわからないお子さんの中には、もう何を食べても大丈夫と言うお子さ
んも、もちろんいるのですが、中には我が家のように、普段からアレルゲンに気を
つけながら生活して、やっとのことで皮膚がきれいな状態を保っているお子さんも
いるハズです。

 なので、学童期に入る頃には、見た目では その子のアトピー症状が重いかどうか
なんて、実際には判断できないものなんです。

 なのに、皮膚が荒れているお子さんこそが ひどいアトピーだと言う誤解が世の中
にはあるから、見た目になんともなさそうな様子だと、入園時にアトピーについて
説明をしても、「治っているのに、神経質な事を言う親」と感じる先生もいるかも
しれません。

 そう思われるのが嫌で、何もアトピーについては説明せずに済ましたご家庭もあった
かも。

 でも、見た目の皮膚のきれいさと、アレルギーを起しやすいかどうかは別物です。

 先週も書きましたように、ご家庭で食べ方に気をつけていらっしゃる場合ほど、
給食は生まれてこのかた、食べたことのない未知のメニューが満載で、お子さ
んにとっては、大変魅力的なものですから、一言、先生に食べ過ぎないようにとお
伝えしておくといいですし、不安を感じるようなら、遠慮なく、電話や手紙。または、
連絡帳への書き込みなどで、お子さんの様子を伝えておくべきだと思いますよ。

 今は見た目に何ともないけど、ご家庭内で食べ物でまだ軽い制限をしていたり、
過去にショックなどを起こす事故があったなら、やはりきちんとお話ししないと、
万一の時に、お子さんがなぜ急に調子が悪くなったのかがわからないので、先生
達の対応が遅れたり、適切な処置をせずにほっておかれて、子供が苦しい思いをし
ますよ。

 次回は、皮膚が荒れているお子さんのことを、周りの人に理解してもらうために、
どう説明するかについて。

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※アトピー四コマ劇場  見た目で判断しないで

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アトピーは、どう説明するのか 2


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 前回メルマガで、見た目がきれいだけど、実はアトピーがあるお子さんについて、
園や学校へどんな風に説明するといいのだろうかということについて書きましたが、
今回は、かきむしったあとや、カサカサ肌、肌の赤味など、肌のトラブルが
あるお子さんについて書いてみたいと思います。

 親が一番心配するのは、かきむしっている様子や、悪化している皮膚の状態を
見たときの、他の子供達の反応です。これでからかわれたり、いじめにつながる
ようなことが無いよう、先生にしっかり理解を求めたいですよね。

 ただ、担任の先生が、アレルギーの事をよくわかっていらっしゃらない場合は、
ヘタな言われ方をする事で、かえってトラブルの元になる場合もあるので、親も
どう話したらいいのかと悩みます。

 「みんなにわざわざ話さなくてもいいけど、先生には知っておいて欲しい」こと
として、私は主に2点について、ポイントを押さえながら話しました。

 一つには、アトピーはうつる病気ではないこと。

 子供が幼い頃なら、湿疹の様子や、かきむしって皮膚がフケのように落ちるのを
見ると、うつる病気のように勘違いしてしまうこともあるかもしれません。嫌な事
を言う子がいたら、そこをはっきり説明して欲しいと言いました。

 また、

 アトピーは、子供の個性(気質)の一つととらえて指導して欲しいとお願いしま
した。

 教室には、背が高い子と低い子がいるし、走るのが速い子がいて、遅い子もいる。
それと同様に、アトピーも自然とそうなったもので、自分ではどうにもならない個性
(気質)の一つだから、特別な目で見ずに、普通に受け止めて欲しいと話します。

 例えば、「背が高くなりたくても、急には伸びないように、アトピーだと、食べた
くても食べられなかったり、ストレスや刺激を受けて 無性にかゆくなったりがある。
でも、自分ではどうすることもできない。

 どうしようもない部分って、差こそあれ、誰にでもある。変わった事じゃないし、
だからといって、変な子でもない。

 だから、いろんな子がいる事を楽しもうよ。おんなじ子ばかりじゃつまんないか
ら、いろんな子がいて、いっぱい楽しいのが教室だから、みんなで助け合って大
きくなろうねと言うような言い方で理解させてやって欲しい。」と言うような表現
はいかがでしょうか。

 また、「アトピーだから仕方がないんだよ」とか、「かわいそうでしょう」とか
いって特別扱いされると、言われる側の子の心を傷つけると言うことも、先生には
一言知っておいて欲しいと思います。

 「アトピーだから特別」と言う言い方も、「ひいきだ」と、他の親や子に誤解さ
れたり、嫉妬されることもあるから、目が悪い子がメガネをかけるように、ごく普
通の、特別ではない感覚で、「体が受け付けないから食べない」とか「強い日射し
で肌が刺激を受けるから、体育を休む」と言う出来事を、先生には受け止めて欲し
いなと思うのです。

 つまり、あくまで普通に指導しながらも、お願いした項目については、健康面で
の安全のために最低限 気をつけて欲しい。

 ちょっと表現するのが難しいのですが、そんな感じで先生にはお話ししました。

 同情をかうような表現は、アトピーっ子の心を卑屈にし、特別扱いが過ぎると、
アトピーっ子本人も傲慢になり、結果としてクラスでだんだんと浮いてしまいます。

 的確な表現は難しいと思いますが、「うつらない病気」「個性」「同情しないで」
「特別扱いしすぎない」などをキーワードに話してみてはいかがでしょうか。

 また、親の方でも、以前お話ししたように、「食べない食材はあっても、偏食
ではないんだ」と、他の子に感じてもらえるよう、食べられるものは残さず食べる
しつけを幼い頃からしておかれると、いろんな意味で、我が子を助けることになり
ます。


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