仲間と集団生活                 
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 ひとりぼっちで奮闘して、アトピーっ子を育てていると、社会から隔離されたような、とてつもない
不安を覚えることはありませんか?

  また、保育園や幼稚園、小学校に通いはじめた途端に、アトピーだからつまずく事件もたくさん起
こってきます。
 
 一人の育児で、孤独感を深めないために、そして、集団生活でトラブルに巻き込まれないために気を
つけておきたいことや、もっとアトピーっ子がとけ込め、安心して生活できる環境に変えるにはどうしたら
いいかなどを考えます。         
 

     ※メールマガジンに掲載した中から載せています。更新予定あります。

     ※園や学校で、トラブルがあったら、小さな事でもかまいませんから、教えていただけ
     ませんか?他の方の参考になるよう、メルマガでお知らせしてあげたいと思っています。こちらへ
 
                                 

なぜ仲間が必要

 初めての子育てで戸惑うあなたが、アトピーライフを楽しく送るために、必要なもの。
それは、仲間ではないかと、自分の体験を通してしみじみと感じます。

 アトピー仲間は、地域の保健所に問い合わせて、アトピーに関するイベントやサーク
ルがないか聞けば、案外簡単に、同じ悩みを持つ人に出会えるはずだと思います。

 できれば、個人的に親しくなる一人よりも、広く浅くていいから、4、5人ほどは、一緒に
顔をつきあわせて、親子クラブのように定期的に会えると理想的です。

 一緒に勉強したり、悩みを話し合ったり、講演会を聞きに行ったり出来ればすばらし
いですが、意識のレベルも違うから、なかなかそうはいかないでしょう。それでも、子供
の症状に悩んでいるだけで、それこそ、どうしよう、どうしようと言い続けるだけでも、いい
んです。

なぜか?

 一つには、話し続ける中で、治療法や家事・育児のやり方に、いろんな考え方や、意見
があることがわかり、その中からいいと思えるものを選ぶ事が出来るからです。

 アトピーで悩むお母さんの中には、早くなおしたくて、究極の医師や薬を追い求め、幼い
我が子に、次々と試した結果、かえって悪化させている例も多いんじゃないかと思えます。

 私自身も、結果を急ぎすぎたことが、かえって良くなかったのではないかと、今は感じます。
でも、当時は一生懸命でしたから、わかんないんですよね。あの時は。

 いろんな人にあって話を聞くと、お母さんの治療にたいする視野が広がりますよ。

 そしてもう一つ。仲間を持って欲しい理由。それは、お母さん自身の心のためです。
アトピーで悩んでない人から、「大丈夫よ、すぐよくなるわ。」と気休めに言われるくらい、
むなしいことはありません。

 つらいときは、共感してくれ、心の中で泣いてくれる人が必要なのです。仲間に出会え
ると、張りつめていた心の鎧をおろすことが出来て、やっと心から笑えるようになります。

 心にゆとりが出来ると、子供に接する態度も、自然と優しくなれます。それが、治療の近道
でもあるんですよ。

 さらにもう一つ。集団で行動する現場、つまり、保育園・幼稚園・小学校で、有利に交渉を
進めていくために、情報や人数が必要となってくるからです。

 実は、アトピーっ子が、集団生活の中で、みんなと同じ事をするように強制されると、不都
合な点がたくさん出てくるのです。制服・給食・プール・おやつ・日焼け、ほらほら、思い当
たることがあるでしょう?そんな時、規則だから仕方がないわ、慣例だから仕方がないわ
とあきらめていませんか?

 あきらめずに、交渉してみましょうよ。子供は学校に人質に取られているのだから・・・・
と言ういい方をされて尻込みされる方もいると思います。もちろん、それもよくわかります。
ですから、できるだけ穏便に。先生の側も、親の側も気持ちよく譲り合えるにはどうしたら
いいかを一緒に考えましょうよ。交渉の例もこれから挙げていきたいと思います。

また、アトピーっ子を抱えるママが集まるアトピーサークルについても、別の項目で、しっかり
書き込んでいますので、ぜひここから読んでみてね。


★ネットサークルvs地域のサークル

精神的にママがつらいときには、アトピーも悪化しがちです。そんな時にとても重要な
役割をしてくれるのが、アトピーのお子さんを抱えている同じ仲間の存在です。

ただし!ネット上だけの関係に偏ってしまうことには、少し不安も感じます。

なぜなら、メールだけのやりとりには、「誤解」や「思いこみ」の入る余地が多すぎて
かえって視野が狭くなり、時には、「我が子の治療ために・・・と手を出した」ことが、
かえってあだになってしまうこともあるからです。

我が家の治療に、光がさしてきたきっかけも、実は、親の会に入って、生身の人間同士
のつきあいが始まったことからでした。

いやーーー。人間って、困ったことに、はじめに見聞きした情報や強烈な体験が、どう
しても頭にしっかり刻み込まれてしまうので、「ダニ」の害について、はじめて診てもらった医師
から、コンコンと詳しく聞かされたら、ダニが一番の原因のように思いこまされがちになります。

逆に、「食べ物のアレルギー」で、じんましんのような、痛い経験をした人は、「食べ物のアレルギー」が、
怖くて、どうしても頭から離れなくなり、そこから「思いこみ」が始まれば、一番症状を悪化させて
いるアレルゲンに気づくのが遅れたりもします。

そんな自分思いこみに気づかせてくれるのが、実際に会って、とりとめもなく話すことができる仲間の存在です。

仲間について、詳しくは、こちらでご覧下さいね。ネットでの関係では見えない世界が、そこにはあります。
どうぞ、勇気を持って、飛び込んでみてください。

★先日メルマガで、「アトピーサークル」のアンケートを取りましたので、結果も載せたいと思います。

  アトピーサークルに入っていますか?と言う問いに対して、

◆地域のサークルに参加している (5票) 15%
◆ネットのサークルに入っている (1票) 3%
◆入ってはいないが、機会があれば入りたい (11票) 33%
◆入る予定はない (15票) 45%
◆その他 (1票) 3% と言う結果が出ました。

何らかの形で、参加している人が、全体の18%、これに、機会があれば入りたいと 言う人を加えると、
51%がサークルに興味を示してくれています。その反面で、 45%の人が、入る予定がないと答えて
くれました。

アトピーサークルそのものを、ご近所で見つけることは難しいかもしれませんが、これ に限定しなくても、
何らかのサークルに入ることで、ずいぶんと精神的に楽になったり、 アトピーっ子の育児が楽しくなるきっ
かけになる事があると思うので、あなたが居心地 がよい場所や、仲間を見つける努力は、しておくといい
と思いますよ。

具体的に書くと、それは、地域の母子クラブや、生協のクラブ活動、公民館の趣味のサークル などです。

孤独に子育てをしていると、アトピーで、精神的につらい人ほど、時に、間 違った方向に暴走してしまいま
すから、気をつけてね。

子供を抱えての外出は、はじめのうち大変かもしれませんが、慣れるとなんて事なく なるし、世界も広がりますよ。

詳しくは、こちらのアトピーサークルの項目でご覧下さい。



                       

★ 先生は、教育の専門家。医師ではない。

この春、幼稚園や幼稚園へはいるご予定のお宅は、秋に入ってそろそろ願書のこと
も気になっているんじゃないかと思います。

 保育園や保育園には学区がないので、基本的には、どこに行くのも自由です。
 ですから、アトピーっ子が集団で生活する上でのネックとなりやすい、給食やおやつ、
制服などについて、ご近所と園の両方から、情報を集め、我が子を一番安心してお任せ
できる園を、慎重に選ばれる事をおすすめしますよ。

 制服のない園、おやつのない園、除去食を作ってくれる園、そして、喘息気味のお子さ
んには、車のとおりが多い場所より、少し奥まったところにあって、排気ガスの害が
少ないと思える立地条件の園など。町中に住んでいらっしゃるお宅ほど、探せば選択肢
が広がります。

 私自身も勘違いしていた部分があるので、念のために書き加えておきますと、園は、
保育と教育の専門家が集まるところです。医師のようにアトピーの知識がある医学の
専門家ではありませんので、同じ先生と言う肩書きがあるからと言って、アトピーの知識
を期待しすぎてはいけませんよ。

 アトピーの症状も原因も、人それぞれですから、入学以前に園長へ、どんなことに気を
つけて欲しいのかを、親の側からきちんとお伝えしておくことが大切なのです。

 また、ごくまれにだとは思いますが、アトピーに対する理解のない園や、新採用された
ばかりで、アトピーっ子に接する対応がわからない、経験の浅い先生が担任を担当されて、
入園後にトラブルが続発してしまうことがあります。

 食べ物が制限されていたり、皮膚の状態が悪くて、お子さんに特別な配慮を望まれてい
らっしゃるのなら、そんな事態を避けるためにも、園の様子をよく知っておきましょう。

 電話してアポを取り、園長に会って、今までに受け入れたアトピーっ子がどうだっ
たかをお尋ねすれば、アトピーにたいする園の受け入れ態勢がはっきりわかるので、
勇気を奮ってお目にかかるのも一つの手です。

 えっ・・・・そんな・・・と絶句されたあなた。母は強し!です。自分のためにだったらとても
出来ない事が、子供のためだったら出来るんです。私たちは、単に子供と過ごしているだけ
の存在ではありません。保護者です。か弱い子供の後ろ盾になり、守って、育て上げる大変
な責任を、子供を産んだときに背負ってしまったのです。

 子供のために強くなりましょうよ。




★ 先生との関係がこじれる


 前回、新入学を安心して迎えるために、「園や学校についてよく調べ、お子さんの事情を説
明して積極的に交渉しましょう。」と書きました。でもここで、トラブルにならないために。もう一
つ、とても大切なことを書き加えておきたいと思います。

 それは、先生は生身の人間で、おまけに忙しく、さらには、医師ではないので、アトピーの知
識の程度は、ピンからキリまであると言うことです。

 先生や園に子供のことをあれこれお願いするときに、先生だから、子供の世話をして当たり
前。アトピーっ子への対応がきちんと出来て当たり前と言う気持ちを、強く親が持っていると、
失望させられたり、時には、先生と感情的にもつれて、大変つらい思いをさせられたりします。

 以前、親の会で聞いた話ですが、私の知っていたママのお子さんは、食事に制限がまだ残っ
ているアトピーっ子でした。幼稚園に入る時に、牛乳を飲めないということをきちんと伝え、担任
の先生とも子供の症状について話し合っていました。

 と、ここまでは、よかったのですが、問題はここからです。担任してくださった先生が、アトピー
についての知識がほとんどない方だったのです。

 牛乳については、飲ませないという対応が、もちろんきちんと出来たのですが、アトピーへの
知識がない先生には、アトピーにこれはよくないなという感覚が全くありませんから、どうしても
トラブルが多くなります。

 何かあるたびに、なぜ一言、こんな時にはどうなのかと聞いてくれなかったのかと、親は教
師に不信感をもち、それでも我が子のためにと、そのつど、こんな時にはこうして欲しいと、何度
も繰り返してお願いに行きます。そのうち、何度もクレームが出るために、先生と保護者の関係
がぎくしゃくしてきたそうです。

 さらに、先生は、「体質で飲みたくても飲めない子」と「偏食で飲まない子」とを、頭の中で混同
されていて、お子さんの心を傷つける発言があったり、親との関係が悪化してきてからは、子供に
たいする態度が冷淡になり、親である彼女は、精神的に疲れ果て、結局、園を変わるという気の
毒な選択をしました。

 アトピーについて理解のない先生が、たまたま担任になってしまったことが、このケースの一番
の問題なのですが、先生も人間です。自分の理解できない事項で、次々と親からクレームが付け
ば、お世話するお子さんに愛情を持てなくなる事だって、やはりあると思います。

 退園に追い込まれてしまうほど、先生との関係が壊れないよう、どう先生との関係を築けばいい
のかについての工夫については次回に。



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    ★ 先生とのいい関係を築く為に出来る工夫 その1



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    ★ 新入園・入学の前に出来る工夫

 食べ物に制限があったり、動物やハウスダストのアレルギーを持つお子さんが、新入
学を安心して迎えるために、「入学前に園や学校についてよく調べ、お子さんの事情を
事前に説明しておくこと」は、その後のトラブルを防ぐために、とても重要なことだと
先にも書きました。少し重複する部分もあるのですが、入学前にすることとして、話を改め
てまとめて見ましたので、ご参考になさってください。

 幼稚園や保育園は、学区と言うものがないので、基本的には、どこに通っても自由です。
そこでしっかり情報を集め、一番お子さんに無理のない園を選ばれることをお勧めします。

 「おやつに、毎日必ず牛乳やお菓子が出る」、「給食がある」でも、・・・何の配慮
もしてもらえない。そんな園を、わざわざ選ぶ必要はないですよ。

 「制限食も頼めば作ってくれる保育園」「おやつが出ない幼稚園」「牛乳が飲めなければ、
お茶の持ち込みOKな幼稚園」「ケーキなどが食べられない場合は、親が持ち込み可能で
あったり、ゼリーのような代用食を用意してくれる園」こんな配慮をしてくれる園が実際には
ありますし、もしかしたら、捜せばご近所にだって、あるかもしれませんよ。

 近所の方にお尋ねするのも、もちろん必要ですが、「あそこはいいよぉ〜。」と聞い
て行ってみても、実際には、アトピーという視点で、園と関わった訳ではないママの話は、
話半分で聞いて、ちょうどいいくらいでした。

 なので、いくつか選ぶことができる地区にお住まいなら、ご自分で電話で問い合わせたり、
一日入園の機会を利用して、園長先生の人柄と、アトピーへの理解度や考え方にふれてみる
のが確実です。

 実際に問い合わせをしてみると、とてもよくわかるのですが、園によって、アトピーっ子
への理解度は、それこそ雲泥の差があるものなのです。←これは、いろいろ経験しての実感です。

 お子さんがトラブルなく、楽しい数年間を過ごせるよう、集団生活の場所選びは、手間と時間をかけ
て慎重にしておきましょう。


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 さて、ここから具体的なやり方について書いてみますね。例えば、電話で
給食やおやつの有無と、その内容について聞いてみましょう。

 アレルギー対応の給食や、おやつを出してもらえるかどうかをまず聞きます。

 牛乳がおやつが出る幼稚園では、お菓子やお茶、ジュースの代用品を用意してもらえるかどうかに
ついて聞き、もしダメでも、代用品を親が持ち込めるかどうかを尋ねます。

 「そんなことは出来ません!うちでは対応できません!!」と、きっぱり言われる園もあります。

 でも、ママは傷つかないで!快く、「代用品を持ってきていいですよ。」と言ってくださる施設や
「そんなお子さんもいらしているので、大丈夫ですよ。」と答えてくれる園だって、きっとありますから。

 まずは、アトピーっ子に対する園や園長の姿勢を、電話をかけて読みとってくださいね。

 以前に、アトピーっ子を保育した経験ががある園では、親が気づかない部分にまで、蓄積した保育体験
を元にして、配慮をしてくださるから、安心です。

 電話で聞いて、いい感触を得られたら、こんどは、体験入園や願書提出の期間を利用して、一度は
直接訪れ、園長さんと直にお目にかかって、本当に安心してお任せできるのか、不安に思っていることを、
お尋ねしてみるといいし、園の住環境を確かめておくといいと思います。

 例えば、田んぼの中にある園、車の交通量が多い場所にある園などは、農薬や排気ガスが園内に
吹き込むこともあるから、要注意です。幼い子供は、長い時間を園庭で遊ぶことも多いので、園が設立
されている住環境も、とっても重要。選択できるのであれば、選ぶときの選択肢の一つにいれておくと
いいと思います。出来れば、車の通りが少ない少し奥まった場所にある園が選べるといいですね。

 次に、とても重要なことなのですが、新入学のための説明会や学用品の購入が、2月
頃に催されますので、園長や校長に、「我が子にアレルギーがあるので、安全に生活を
送るために、配慮をお願いしたいのですが。」と、きちんと声をかけておきましょう。

 その際に、具体的に、食べ物や飼育動物など、はっきりポイントがわかっている方は、
これこれ、こんな所に注意して欲しいと、注意項目を書いたものをお渡しすると、春休
み中に担任に決まった先生が見てくださるので、より安心です。アトピーに関する資料
など、読んでいただきたいと思っているものがあれば、ついでにコピーしてお渡しする
のもいいのでは。

 特に、初めてのお子さんで、とても不安に感じていらっしゃるようなら、「いろいろ
お願いしたいことがあるので、アレルギーに理解のある先生が担任していただけないで
しょうか。」と、厚かましいのを承知で言ってみるのも一つの手です。

「いえ、そんなことは、お約束しかねます。」と、たぶんその場では言われると思いま
すが、出来るだけの配慮はしてくださると思いますよ。

 と言うのも、前回のお話しでも書きましたが、新入学後に、担任の先生が決まってか
らお願いしたのでは、トラブルが起こりやすいからです。アトピーの大変さは、経験者
でなければわかりにくい部分があるので、ご自身やそのお子さんに、アトピーがある先
生が担当してくだされば、例えトラブルがあっても、スムーズに話が進みます。

 実際に入園したら、食べ物のことなどで、園とトラブルになることが、結構多いのに
驚かされることと思います。

 電話をしたり、園を訪れて直接延長と交渉することなどは、大変勇気もいりますし、身が細る
思いに捕らわれるママもいることでしょうが、入園後に、事故が起こったり、不満を抱えながら
数年をすごくつらい気持ちに比べたら、なんてこともないんじゃないかしら。

 今のがんばりが、お子さんの幸せにつながると、勇気を出して、チャレンジしてみてね。

 また、お子さんのアトピーについて、園や学校に事情を説明するのは、担任が決まってしま
う、春休み前までがチャンスです。新入学予定のご家庭は、年末頃からご近所でも情報
を集めてみてはいかがでしょうか。

                 「具体的にお願いする」も、読んでみてね。

   別の項目で、学校との交渉に関して、こんな事も書いています。




     ★ 冬の室内で動物を飼っているときは



 これから寒くなってくると、保温のために、鳥やハムスターなど、アレルギーに影響
を及ぼすと思われる生き物を、保育室や教室に持ち込む先生もいらっしゃると思います。

 我が子の症状が悪化しないか不安に感じるようでしたら、参観日や懇談会などの機会
を利用して、先生に持ち込まないよう、早めにお願いしておきましょう。

 動物がかわいそうだからと(本当は子供の方がかわいそうなのですが・・・)感じて、難色を示す
先生もいらっしゃると思います。なかなか理解してもらえなくて、折り合いが付かない場合は、
少しこちらも譲って、せめて廊下に置いて欲しいと、お願いしてみてはどうでしょうか?

 すぐに悪化するかどうかは、はっきりしないので、施設の側に理解がないと、交渉も
難しいのですが、我が子だけでなく、鼻炎や喘息気味なお子さん全てに、もしかしたら
将来的に影響が出るかもしれないと言う部分をお話しすれば、少しは理解を得やすいかもしれま
せんね。

また、ハムスターなら、専用の綿をケージに入れてあげることで、暖かくなり、部屋
の外でも、ある程度、快適に過ごせるようです。綿はペットショップで売ってますので、
こちらから買って持っていくというのはどうでしょうか?我が子がかわいくて、ハムス
ターはどうなってもいいと思っているわけでないと言う気持ちが、少しは相手に伝わる
かもしれませんし、ハムスターが元気に冬を越す様子を実際に見たら、先生も納得され、
 次の年からよりスムーズに交渉することが出来るかもしれません。

ハムスターが綿で巣を作って、中にうずくまって嬉しそうにしている姿は、かなり愛らしいですよ。

 もう一つ、実際に体験したことですが、「クラスのみんなが望んで、教室で飼う事を決めたので、
今さら出しにくい。」と言われてしまったことがあるのです。

 「○○さんのために、外へ出した。」と、先生が説明されると、子供たちの反発を受けてしまうこと
があるので、その様な説明で、お子さんが不利益を被らないよう、先生に言い方を工夫していただ
けるようお願いすることもお忘れなく。

 飼育動物についての交渉は、他の子との関係もからんできますし、悪くすれば、動物に冷淡で、
優しくない親であるという印象を与えてしまうので、とても気を使う交渉ですが、明らかに
症状が悪化したら、とりあえず原因かもしれないものをのぞいてもらうしかありませんし、例え今は
その事実が確認できていなくても、子供の健康状態のため、予防的にお願いしておくことは、
大げさでも何でもないと思いますよ。

 アレルギーというものは、一度自分の許容量をこえる刺激を受けて、発病(感作)してしまうと、
その後は、微量にでも反応してしまうという性質を持った病気です。体が小さくて、許容量の少ない
乳幼児の体を守ろうと思えば、当然の行為ではないでしょうか。

園や学校は、子供たちを安全で健康な状態で、保育する事に責任を負っています。それでも、お願い
される側としては、理不尽なことを言う親だと感じる場合もあると思いますので、
やってもらって当たり前と言う気持ちは持たないことです。特別な配慮をしてもらうことに、謙虚でいま
しょうね。お子さんの様子を見ながら、必要に応じて、上手に交渉してみてください。





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    ◎集団生活を考える:::::新入園・入学が近くなったら、新入学の物品販売などを
                                              利用して、コンタクト


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 ちょうど今は、物品販売などで学校や園へ出かけていく時期ですよね。

 食べ物に制限があって、給食やおやつに対応できるか不安に感じていらっしゃる
お宅は、ぜひ、登校時に会場で、校長先生にお目にかかって、お子さんの様子につい
て一言お願いしておきましょう。

 特に気をつけて欲しいことがあるときは、箇条書きなどにして、文章で手渡す方
がいいと思います。

 アトピーとひとくくりに出来ないほど、何に敏感なのかは人それぞれです。アト
ピーに詳しくない先生ももちろんいらっしゃるので、書いてお渡ししておけば、新学
期から担任される先生に、春休みのうちから、様子が伝わりますので安心です。

 実は、私の住む地区には制服があります。幼稚園のころ、夏に化繊の半ズボンで、
よくかゆがったので、汗をかく夏に、化繊の混じった制服で、かゆみが出ないか心配
であることをこの時に校長にお伝えしたら、なんと綿百パーセントの商品も買えるよ
う手配してくださいました。本当にありがたかったです。

 また、幼稚園の時の園長先生には、おやつのことでお世話になりました。他の子供
さんの健康のためにも、甘くて添加物の多いものより、せんべいのような素朴なおや
つが本当はいいと言う私の話を理解していただいて、おやつの内容が、ガラリと変わ
ったと言う経験があるのです。

 しかも、自然食品店経由で、わざわざ取り寄せて買ってくださっていたと後で知っ
て、こっちがびっくりしました。

 アトピーだと、集団生活で困ることがたくさんあります。でも、何も言わずに不満
を貯めるより、こちらからこうして欲しいという提案をしてみませんか?

詳しくはHPでも載せています。

 でも、こちらの要求ばかり言って、先生との関係がこじれないよう、NO.3も
ぜひ読んで下さいね。


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      ◎集団生活を考える::::::学期末に   
 
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 最後の学級懇談の集まりが持たれる頃ですね。今年一年、園や学校でトラブルはあり
ませんでしたか?

 子供の一年は、いろんな意味で成長や変化が著しいものです。食べられないと思えた
物がOKになったりもあるのではないでしょうか。そこで、厳しい食事制限をはじめと
する不安材料をたくさんかかえていらっしゃるお宅は、学年の終了時に、来年度はどん
なことに気をつけて欲しいかを簡単に書いた物を、来年度の学年団の先生におことづけ
下さいと、手渡すのもいいのではないかと思います。

 わざわざそんなメモを託すことで、担任の先生が決まる時期に、ご自身やお子さんに
アトピー経験のある先生を配慮してくださる可能性もありますし、なにより、新学期
早々の、トラブルが一番起こやすい時期を、先にお伝えしておくことで、少しでも安心
してお任せできるメリットもあると思います。

 また、その際には、いろんな意味で気を使わせ、お世話になった先生に、お礼の言葉
をお忘れなく。小学校なら、連絡帳という形で、親と先生との接点があると思いますの
で、私は懇談やこのノートを利用して、いつも一年間のお礼の気持ちをお伝えするよう
にしています。

 もちろん、先生のアトピーへの知識不足で、不満に思う出来事が多い年もありました。
でも、ちゃんとした先生は、失敗を通して学ばれ、次のアトピーっ子を預かるときの力
とされます。こうして欲しいとお伝えし、煩わせた出来事が多い分だけ、こんな時は、
お礼の気持ちをしっかり表して、いい関係で終わりたいなと思います。

 アトピーについていろいろお願いすることは、時に先生に理解できなくて、「母親が
神経質なんだ。」とか「自分のことばかり主張して・・・」と、不愉快に感じさせる事
でもあるかもしれません。

 でも、最後にていねいにお礼の気持ちを伝えられると、「きちんとした親なんだ。」
「大変だったけど、勉強になった。」と言う、プラスの気持ちで、先生も次の学年へと
お子さんを送り出すことが出来ると思うのです。もちろん、後に続くアトピーっ子の為
にも、受け持って良かったと思う親子でありたいですよね。

 実は、私は学年末に、毎年学校に訴えている事があります。残念ながら、実現されな
いそれは、運動会のテントの問題です。

 アトピーっ子は、紫外線にも敏感です。詳しくはまた、夏の時期に書こうと思います
が、終日、炎天下で日陰もなく紫外線にさらされないよう、運動会では子供用のテント
をぜひ設置するべきだと思いますね。普通の子供たちにとっても、皮膚ガンの予防策と
して有効ですから、みなさんの問題としてお話しされてはいかがでしょうか。

 まだ一部の学校でしか実施されていませんが、興味を持っていただけたら、ぜひ、学
年末に訴えてみてくださいね。

 みんながあちこちで声を上げれば、園や学校も少しずつ変わります。メルマガつなが
りで、一緒にやってみませんか。



◎大掃除の頃に。
 
 学校や園によっては、タイル磨きやワツクスがけ、あるいは、普段掃除しない場所
をきれいにするような、大がかりな掃除を子供さんにも手伝わせる場合があります。

 特に、卒業や卒園時には多いのではないでしょうか。

 ホコリを吸い込んで調子を崩したり、薬剤で咳き込んだり、あるいは洗剤などで
手荒れがひどくなると言う場合もあるかもしれませんので、学校や園に事前に内容を
お尋ねしておき、必要なら、マスクや手袋を持参させましょう。


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        ◎衣類について・・・紫外線予防帽子


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 近所のプールに行ったら、保育園らしい子供が、引率されて、集団で遊びに来て
いました。感心したのは、その帽子。

 前にツバがあるのは当然ですが、後ろに、その5倍くらいの大きなツバがある、
紫外線予防帽子だったのです。

 個人で買って使っているのは見たことありますが、園で採用しているのを、実際
に見たのは初めてです。園長えらい!!!

 しゃがんで砂遊びをすることも多い幼児たちは、首の後ろが、無防備に日にさ
らされる事が、特に問題と言われています。

 まだまだ日差しが強い日が続きますので、良かったらお子さんに、通販などで買っ
てあげてくださいね。

 また、幼稚園や保育園、小学校で、こんな帽子を採用するよう、園長や校長にお願
いしてみませんか?

 実は私も、実際に提案してきたのですが、まだまだ先生の紫外線への意識や、帽子
の認知度が低く、変更には至っていません。運動会などで、日にさらされる機会がこ
れから増えるのに、何とかならないものかと、毎年思っています。

 一人が言うより、何人かのママが、口々に、先生に言うほうが効果的ですので、
さりげなく雑談の時などに、こんな帽子の存在を、ぼそっと話してみてください。
アトピーっ子の親だけでなく、健康に気を使うママなら、結構、のってくれますよ。

 あとは、園長や校長の意識次第。またトップが転勤して変わったら、話を持ちかけ
ようと、私は密かに機会を狙っています。

 だから、集団生活にお子さんを送り出している方は、ぜひ一度、ダメもとで話を
持ちかけてみてください。運が良ければ、来春から変えてもらえるかもしれませんよ。

 全国的に少しずつでも変われば、後は、加速度的に、右にならえで、帽子が変わっ
てきますって!!みんなで、我が子のために、少しの勇気を奮って、挑戦してみまし
ょう!!

 紫外線の害については、以前もメルマガで書きました。4/2〜17まで三回に分
けて、バックナンバーで載せていますので、よろしかったらご覧下さい。

こちらから→http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000117994


 
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              運動会と紫外線。子供にもテントを


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 また、毎年、運動会の季節になると気になるのが、子供たちへの紫外線対策のこと。

 9月になって、少しは涼しい日が増えてきたとは言え、全体練習や競技練習で、日差し
の強い中、ほんの少しの、ふちが付いた帽子で、紫外線にさらされ続けます。

 帽子をかぶることは、日射病を予防するため・・・・こんな意識しか持っていない先生は
まだまだ多いのではないかと思います。

 確かに、私たち黄色人種は、白人より紫外線から受けるダメージが少ないのも確かですが
このままでは、一部のお子さんは、容姿の気になる若いうちから、腕や顔に、ほくろやシミ、老人班だらけの、
かわいそうな状態になるやもしれません。

 ママたちは日傘を差したり、テントの下に入って、しっかり日差しをカットしている
のに、18歳までに、人生の半分の紫外線を浴びると言われるお子さんは、オゾンホールだらけの青空の下で
あまりに無防備にさらされている状態です。

 特に影響が深刻と言われるのが、就学前のお子さんです。

 幼児・児童の頃に、紫外線を浴びすぎることが、将来皮膚ガンなどの誘因になるとして、
日本でも対策を取る学校が少しずつ増えてきているそうなので、

 ぜひ園や学校へ、「運動会は、子供たちにもテントを!」の声を伝えませんか。

 今年はもう無理でしょうが、先生にメモ書きで気持ちを書いて渡したり、生活ノートに書いて見ても
らう程度でもいいんです。

 抗議の声なんて・・・と、戸惑われるママは、運動会の感想を書くついでと言った感じで書けば、抵抗なく
見てもらえるのではないでしょうか。

 読んだ先生が、普段から気になっていれば、ちょっとした書き方でも、学年主任や校長へ話をしてくれる
と思いますよ。(もちろん、逆の場合もありますが・・・)

 監視で来年、少しでも予算をとってもらって、テントを借りたり、買ったりしてもらい
子供たちが日陰で楽しく応援できる運動会を目指しませんか?

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 ちなみに、うちの子の通う学校の場合は、児童数が多い学校と言うこともあるのですが、何年
にもわたって、お願いしているにもかかわらず、あいかわらず、児童達にテントは、実現されないままです。 (-_-;)

時代が、アトピーっ子が抱える問題に追いつく頃には、もう手遅れな事が多いのにと、全くいやんなっちゃいます。
でも、みんなで少しずつでも変えていこうとしなければ、何も変わらないしね。

あなたの地域では、いかがでしょうか?

 運動会の感想を、お便りノートに書くついでに、さらりと、「子供達がずっと紫外線にさらされ続けるのは、体にも良くないと
思うので、来年はテントをお願いできませんか。」と一言書くだけで、あっさりOKが出る、ラッキーな場合も、案外あるもの
ですよ。ダメ元でやってみませんか?



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       運動会で気になること 


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 いよいよ夏休みも終わって、新しい学期が始まります。

 最近は、授業時数が少なくなった関係で、運動会が9月に行われている市町村も
多いと思います。

 夏休みが終わって間もない今の時期に、短期間に集中して野外練習を行おうとす
れば、かなりの量の紫外線にさらされますし、体操服が汗でびっしょりになって
しまう日も多いことでしょう。

 上にも書いたように、出来るだけ、待ち時間には、日陰に子供達を入れる配慮をして欲しいな
と、親として願いますし、小規模の園や学校なら、親達の一言で、何らかの紫外線対策を取って
もらえる可能性だってありますよ。

 HPに、なぜ紫外線がよくないのかについて書いた部分もUPしていますので、
参考にしていただいて、ダメで元もとの気持ちで、先生にお願いをしてみてはいか
がでしょぅか。
                   紫外線について、以前書いたこと  

 また、毎日練習をするので、体操服が汗で汚れて、不潔になりやすいです。

 通常の授業だと、一週間に一度しか持ち帰らせない場合も多いと思うのですが、肌に
湿疹などのトラブルがあれば、汚れた衣類が刺激になる事も考えられます。

 体操服の着替えがあるようなら子供に持たせ、時々取り替えて、清潔な体操服を着
せてあげて下さいね。また、先生に事情を話して、連絡ノートなどで持ち帰りをお願
いしてもいいと思います。

 また、運動してかいた汗が刺激になったり、教室に帰っても体が暑くて、かゆみが
増す場合もあります。

 保健室にシャワーが備えてある学校は、まだあまりないように思うので、汗やほてり
でかゆみが出る可能性があることを、先生に相談して、つらそうなときに対応して欲しい内容を
具体的に書くなどして先生にお伝えしておきましょう。

 おまけに、9月いっぱいは、とびひになってしまう子も、まだやはりいます。

 運動してベタベタになった肌なら、肌のバリア機能が落ちて、肌のトラブルも起こ
りやすくなりますから、練習や待ち時間で、肌の接触が多いこの時期は、変わった
湿疹がでていないかについても、注意を払っておいてくださいね。

 すり傷は用心のために、ちゃんと、消毒してあげましょう。

 そして、運動会の練習で運動場に出る時間も長いと思います。

晴天が続くと、土ぼこりが舞いやすく、土やライン引きに使われる白粉を吸い込んで、鼻炎を起こし、
そこから悪くなる子もいますので、必要ならマスクをどうぞ。

運動会にマスクなんて、本当にかわいそうな気がしますが、鼻水が止まらない状態では、
運動にも身が入りません。

心当たりがある方は、お子さんに聞いてみて下さいね。

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    「運動会でテントを」の雛形


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 「宮崎県日向市立財光寺中学のグラウンドで、体育大会の練習をしていた3年
の女子生徒(15)が倒れ、約1時間後に搬送先の病院で死亡が確認され、死因は熱中
症の疑いのある急性心臓死だった。」と言うニュースが先だって流れました。

 2007年の夏は、例年にない猛暑で、お年寄りを中心に、ずいぶんとたくさんの方が熱中
症で亡くなられましたが、よもや一時間半ほどの軽度の合同練習で、体力的にも強じん
なハズの中学生が亡くなるとは考えませんでしたので、私はこの記事に、大変ショック
を覚えました。

 以前から、HPにも「子供達にも、運動会ではテントを」と書いていますように、
 紫外線の影響も受けやすいアトピーっ子の場合は、別の意味でも、終日 日光にさら
され続ける運動会は、低年齢のお子さんほど、問題が多いように思います。

 特に気になるのが、日射しが強くなり、体力的にも疲れがたまってくる午後の日程です。
終日、日陰のない状態で、子供達は運動会をすると言う状況は、果たして 健康という面で
いかがなものでしょうか?

 ただ、紫外線の問題と言う視点からアプローチしても、なかなか学校側の理解が得られず
対応は鈍い感じがしますので、今回の記事を受けて、熱中症をテーマに問題提起をしてみては
いどうでしょうか。

結果的に、子供達を紫外線から守ることが出来る事につながると思うのです。

 そこで、今回、運動会に関する紫外線やテントの問題を、園や学校に働きかける運動が、全国
的にも増えないものかと言う思いを込めて、集団生活を送られている施設に、手書きやプリ
ントしてお渡しする手紙の雛形を書いてみました。

午前と午後にかけて開催される事を前提にして、今回は書いております。

 きちんとした手紙形式で書いていませんし、整った文章になっていないことと思いますが、
言いたい内容は伝わると思いますので、よろしければ参考になさってください。

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 校長先生、学年団の先生方

 いつも うちの子がお世話になっております。

 本日は、運動会での熱中症への取り組みについてのお尋ねさせていただきたく、 お手紙を差し上げました。

 先日、「宮崎県日向市立財光寺中学のグラウンドで、体育大会の練習をしていた3年の女子生徒(15)が倒れ、約1時間後に搬送先の病院で死亡が確認され、死因は熱中症の疑いのある急性心臓死だった。」と言うニュースが流れておりました。

 近年は猛暑が続き、とりわけ今年の夏は、例年にない猛暑で、お年寄りを中心に、ずいぶんとたくさんの方が熱中症で亡くなられましたが、まさか運動会の練習中に熱中症で生徒が亡くなる事態が起こるとは思いませんでしたので、この記事に親として、大変なショックを受けました。

 地球温暖化の影響で、昔に比べると、同じ日時でも、ずいぶん気温が高い状態が9月に入っても続きますが、授業時数の縮小に伴って、運動会の時期は昔より早められる傾向にあり、練習時もずいぶん暑いことと思います。

 そんな中で、一番心配しておりますのは、運動会の当日でございます。

 こんな強い日射しの中を、テントの陰もない中で、まだまだ体力的に弱い子供達が、ほとんど日光を遮る効果がない帽子をかぶっただけの状態で、終日外で過ごす事になります。

 特に気になりますのが、日射しが強くなって気温が上がり、体力的にも疲れがたまってくる午後の状態です。

 そこで、これらを踏まえてお尋ねとお願いなのですが、運動会の当日、子供達に日陰を提供するテントなどの用意はございますか?また、ない場合は、それらの用意を考えていただけないものでしょうか。

 もしくは、運動会の開始時間を早めたり、早めに運動会が終わるよう工夫されたりして、少しでも子供達のために暑さ対策を取っていただけるよう、方法を考えていただけないものかと、親の一人として心配しております。


 今年すぐに対策を取ることが難しいと言う場合は、来年に向けて検討していただければありがたいと思いますし、このような暑い秋が続くようになった現象を踏まえて、運動会を開催する時期そのものを、より気候が穏やかな5月あたりにする方向を検討されてもよい時期に来ているのではないかとも考えます。いかがなものでしょうか?

どうぞ、学年団や学校全体で、この件に関して、ご検討いただけたらと思います。よろしくお願いいたします。

                              学年 組   保護者氏名


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            NO.10  保健所を活用できないかしら?


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 「アトピー仲間がまわりにいない」「相談する相手がいなくて、ストレスがた
まる」と言ったような、アトピーの事で困って、気持ちが煮詰まる時、どこに相談すれ
ばいいのでしょうか。

  がんばって治療しても良くならないときに、すごくストレスがたまりますし、不安
にもなります。

 そんな時に、どこへゆけばいいのか?・・・その答の一つが、保健所です。

 保健所には、母子の体と心の健康をサポートすると言う、行政としての使命がありま
すので、アトピーで悩んだら、まずは、ここへ相談してみませんか。

 ただ、困ったことに、頼りになるとばかりは限らないのです。

 行政の質も、学校給食同様に、対応が様々。これを読んで、さっそく相談されても、がっ
かりしただけに終わるかもしれません。

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 保健所は、母子の体と心の健康をサポートすると言う、行政としての使命がありま
すと、前回書きました。当然ですよね。税金を払ったお金で、行政がサービスを行って
いるのですから、アトピーで悩んだら、まずは、ここへ相談するのが筋です。

 当然、親身になって話を聞いたり、しかるべきアドバイスや紹介を行うべきなのです
が、実際には、行政のサービスの質に、大きな格差があります。

 時には、前回に引用させていただいたように、何の頼りにもならない機関もあるはず
です。

 そこで、本当に悩んでいるママは、救いを求めて、通販で薬品やグッズを買い求め
たり、サークルに入ったり、時には、宗教の勧誘を受けたりもあることでしょう。

 でも、営利を最終目的にしている団体の勧める商品を、簡単に信じてのめり込んじゃダメ!
保健所のような、公共の機関を通して、治療のヒントを知ったり、紹介してもらう方が
安心で、早く治すための近道でもあるのですよ。

 と言うのも、私にも、子供のアトピーを何とかよくしたい一心で、盲目的にアトピー
関係のグッズや薬に、さんざんお金をつぎ込んだ時期があったからです。

 良くなった頃に冷静に考えたら、あまり効果がなかったこともいっぱいあったし、も
っと悪いのは、それらで悪化したのではないかと思える物もあったこと。

 そこで、まずは、公正な立場の保健所です。私の見聞きしたところでは、こんなサー
ビスをしてくれる行政がありました。

・アレルギーについて勉強する講座を開いている。
・アトピー向けの料理教室を開いている。
・医師を招いて、講演会を催している。
・アトピー対応グッズや、食品を販売している店舗の情報をくれる。
・アトピーで悩む親のために、サークルを保健所が運営している。あるいは、非営利団
体のアトピーサークルとつながりを持ち、紹介してくれる。
・アトピーっ子向けの離乳食について提案してくれる。
・電話や面接の形式で、相談に乗ってくれる。  など

 保健所は、栄養士や医師とも横のつながりを持っていますので、その気になれば、こ
んなサービスを行うことくらいは、十分可能なハズです。

 「うそ、何もしてくれないよ。」が多いと思いますが、「うちの保健所のサービス
は、もっとすごいよ。」もあるかもしれません。

 上も参考にしながら、勇気を出して、お子さんのために、とりあえず問い合わせをし
てみませんか?思いがけない収穫になる情報があるかもしれませんよ。


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 ただ、行政の指導は、決して最先端の情報を提供してくれているとも限りません。時
には、時代遅れであったりもします。

 でも、治らないからと、何度も病院をハシゴした末に、医者を信じられなくなったマ
マが、いきなり突拍子もない治療法に飛びつき、お子さんがボロボロになっていくの
を、何度も見聞きしてつらかったので、悩んでいるときはまず、営利を目的としない、
公正な立場で、しかも、地域の医療や食品関連企業と、パイプも持っている保健所から
情報を得るのがいいのではないかと思っています。


保健所なんて、「あんまり役に立たないのになぁ。」とか「保健婦さんに言われたことで
とても傷ついた。」という声も聞きます。印象が悪いという人もいるかもしれませんね。

 でも、一番最新の情報をつかむのには不十分でしょうが、うまく利用すれば、・・・
いや、市民の声でもう少しいい物に育て上げれば、結構、使える場所なんですけどね。


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 例えば、保健所は、営利目的なしで、地域のアトピーに悩む人を、出会わせてく
れる場になることが出来ます。

 私自身が、あれやこれや治療法を試しているうちに、アトピーの迷路に入り込んでし
まい、出口もつかめなくてもがいていた頃、手をさしのべて、そこから引っ張り出して
くれたのは、同じアトピーに悩んでいるママたちでした。

 同じ悩みの人と出会い、話す。愚痴を聞いてもらう。

 これは、ものすごく勇気づけられます。気持ちが楽になります。目の前で、見ず知ら
ずの人が、私もそうよと、共感してうなずき、一緒に笑い、時に、一緒に泣きます。

どうしても、育児サークルの輪からはみ出してしまう、アトピーっ子の育児です。同じ
悩みを持つ人と話すことは、とてもセラピー効果が高いのです。

 本も出されている、アトピー外来の医師が、「アトピーの何割かは、話を聞いてあげ
るだけでも治るよ。」と話されたのを聞かせてもらったことがあります。心を発散する
効果をあなどるなかれ!

 ですから、保健所のような公共機関が、そんな出会いの場を、定期的にセッティング
して、広報を出せば、安心して参加できますよね。少しでも、多くの保健所で、何らか
のアトピー対応のマニュアルが出来れば、もっとアトピーに悩んで、思い詰めてしまう
ママの数が減るんじゃないかしらと、対応が進むことを願わずにはいられません。
   

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 でも、ただ待っていただけでは何もかわらないのも事実です。

 何もしてくれない保健所も多いようなので、もしかしたら、予算がかからないから、
一番実現しやすくて、しかも、みなさんの心の支えにもなる「アトピー仲間が集まれる
場所作り」を実現させるために出来る工夫と言うことで、少し書いてみますね。

 例えば、文の得意な方は、市町村のHPへ、「核家族が増えて、孤独な子育てに悩む
ママが増えている中で、特に、精神的に追いつめられやすい、アトピーっ子をかかえる
ママたちが気軽に集まれる場所を、保健所の様な公共の施設で、定期的に設けて欲しい
のです。悩みを話し合える場を設けるだけでもいいんです。広報などで募集してくれれ
ば、安心して参加できるのに・・・」と言った内容を、切々と書いて、メールで送って
みます。

 電話は勇気がいりますが、メールなら、まだ気楽に出来ますよね。

 これも、先週の帽子と同様に、結論から言うと、トップに立つ方の意識によって、
左右されることが多い問題なのです。

 市町村のトップ、あるいは、部署のトップの方の中に、たまたま、とても理解がある
方がいる場合は、すんなり要望が通ることもありますよ。

 県知事、市長、村長、保健所、児童福祉課、公民館など、少しでも関連がありそうな
窓口があれば、メールでチャレンジ!電話でアタック!あるいは、直接交渉!!(←さ
すがに、これは私にも出来そうもありませんが。)

 自分が無理なく出来る範囲でいいから、声を形にしてみませんか?待っているだけで
は、なかなか行政は変わりません。

 少し前に、大阪府で、中三が餓死寸前、小六の児童は虐待死と言う悲惨な事件が相次
いで報道されたのは、また゛記憶に新しいと思います。

 特に、小六の児童の場合は、母親が育児に行き詰まり、相談できる場所がなくて、思
い詰めていく経過が、刻々とマスコミに報道されました。

 あのような報道を見て、何か方策を立てておかないといけないのではないかと考えて
いる行政があっても、おかしくないはずです。事件が続けて起こった大阪府などは、と
りわけ切実かもしれません。メールは、そこに小石を投げ込むきっかけになりますよ。

 実際に、育児や病気、事故の後遺症などに悩む方々が、同じ悩みを抱える方どうしで
集まってサークルを持つことは、病院を中心にして、いろんな所で行われています。

 ただ、おたがいの話を聞きあうだけでも、癒されたり、元気をもらうセラピーになる
ので、悩める患者の総数が多く、悩みの根っこが深いアトピーなら、保健所が場所を設
けて、力になるという事が実現してもいいと思うのです。

 何げない言葉で、深く傷つけられてしまうママたちの気持ちは、当事者になった者だ
けが、よく理解できるものです。医師や保健婦さんたちの言葉が冷たく感じるのは、学
問として学んだだけで、そこまで精神的に追いつめられて、アトピーについて悩んだ体
験がないからに他なりません。

 生身のアトピー仲間って、本当にありがたいです。私は、彼女たちに心を救われまし
た。今、孤独に子育てしてつらいママに、一人でもそんな体験をしてもらい、元気な子
育てにつなげて欲しいなと、心から願います。


 
        
 寒い時期のアトピーっ子


◆寒さ対策をしっかりと

 アトピーっ子の中には、体が冷えやすい子もいます。小学校では、半日
も座り続けるイスには、あたたかい座布団があった方がいいですよ。

 また、制服が義務づけられている場合、半ズボンやスカートの制服のせ
いで、体が冷えて、頭痛や腹痛をはじめとする体調不良を起こしたり、あ
るいは、寒さにさらされる足が乾燥して、皮膚の症状が悪化するような傾
向があるかもしれません。

 気になる様子が見られたら、担任の許可を得た上で、上着や長ズボンを
身につけたりして、防寒のための工夫してみましょう。


◆給食で

 今は牛乳を飲むことが出来るようになったアトピーっ子でも、真冬で体
が冷えている所に、冷たい牛乳を一本ずつ毎日飲み続けることで、だんだ
ん湿疹が増えたり、腹痛を起こしたりが始まることがあります。

 原因は分からないけれど、最近、体調が優れないなどがあるようでした
ら、子供の気持ちも聞きながら、一度担任と話し合って、試しに牛乳を温
めてもらう、半分だけ飲むことにする、1、2月は、停止してもらって、
お茶を持参するなど、何らかの対策を取ってみるのも一つの手ですよ。

 また、家庭でも、飲んでいる量を減らしたり、別のものに変えることで、
体調がよくなる場合も考えられます。気になるようなら、試してみて下さ
い。



◆手荒れに注意

 集団生活に入った途端、手がひどく荒れてしまう子もいます。痛そうで、
見るからにかわいそう。

 一つには、遊びの中で汚れる機会が増えて、石けんによる手洗いの回数
が増えたことでしょう。

 これはもう、自宅で登園・登校前と、寝る前などに、数回に分けてハン
ドクリームを塗る習慣をつけて予防していくしか手はありません。

 もう一つ考えられるのは、教室に置かれている、殺菌成分の入った石け
んや消毒液など、肌への刺激が強い成分の配合された商品を使う事による
手荒れです。

 この場合は、担任に相談して、普通の石けんも置いてもらうようにお願
いしてみるか、マイ石けんを持参させてもらうなどが、一つの手です。

 他にも、手を洗った後で、ちゃんとハンカチで手をふかずに、しもやけ
を起こしたり、あかぎれがを起こす場合も多いと思います。ぬれた手は、
手のトラブルのものになるので、普段の生活で、よくふくよう根気強く指
導しましょう。

 家を出る前と、夜寝る前には、ハンドクリームを塗る習慣をつけたり、
石けんで手を上手に洗い、ちゃんとふける訓練を、入園までにしておくこ
と。これが手荒れの予防の一番ですよ。


◆参観日や懇談で、これから冬のうちに、何度か教室へ入る機会もあると思います。
冬の時期は、保温のために、思いがけないものが室内に持ち込まれていることがある
ので、まずは、しっかり室内を観察してみてください。

 例えば、飼育動物。締め切ることが多い冬の室内で、アレルゲンになりやすい鳥や
齧歯類の生き物が飼われていることには、問題があるように思いますし、植物がたくさ
ん持ち込まれれば、葉にほこりが積もってしまいます。

 どこまでOKなのかは、数値があるわけでなく、その子や、教室に入って違和感を
感じるママのシックスセンスにかかっているので、交渉は難しいでしょうが、我が子
だけでなく、他の子の健康のためにも良くないと思う理由を挙げて、先生と交渉して
みてね。

 閉めきった部屋で行う、接着剤のにおいがプンプンする工作や、ヤスリなどで木を
磨くなどの作業で、ほこりっぽい木工工作がつらい子もいると思います。どんな配慮
をして欲しいかを、先生と話すことは、大切ですよ。



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NO.10      新学期早々に話し合ってね

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 集団生活を送るお子さんをおもちのお宅で、食事制限が、かなりまだ残っていたり、
給食に不安を感じる場合は、万一の事故を防ぐためにも、給食が始まる前に、栄養士
と担任、学年主任または校長、養護教諭などの3〜4人程度がご一緒になって、
話し合う機会を持ってもらう事をおすすめします。

 その際に、様子がおかしくなったら、どんな処置をし、病院はどこへ搬送し、
どんな投薬をしたらいいのかまで、具体的にこちらが提案しないと、学校側は全く
知識もなく、わからない場合が多いので、一度見ていただいている医師に、どうし
たらいいのかは、確認してみてくださいね。

 何人も集まってもらうのは、事故を防ぐためには、担任だけ知っていてはダメと
言う事情があります。担任がいないときや出張の時に、様子がおかしくなり、対処が
悪かったり、遅れてしまうのは困ります。学年団全体で知っていなければ、対処
出来ないので、責任者にも参加して欲しいわけです。

 また、食事制限は、人それぞれなので、何を食べていいか・いけないか。調理では
どこに気をつけて欲しいかなど、具体的に書いた物を持参して、担任や栄養士さん
に渡す事も必要です。

 新学期は、顔も覚えられない状態から始まりますから、きちんと書いて渡すことで、
間違いを防ぎ、何かの時に、繰り返し確認のために見てもらえます。

 そして、知っておいて欲しいのは、学校側が、とても快く引き受けてくださっても、
実際に新学期が始まると、問題がたくさん起きてしまうことか゛多いという事です。

 つまり、園や学校の先生は、アトピーの専門家ではないと言うこと。

 これは、肝に銘じて置いてね。よくわからなくて仕方がない部分もあるのです。
何か起こっても、一方的に責めては気の毒です。

 何かの時は、それを教訓に、先生達に今後はそうならないよう覚えてもらおう。
くらいの気持ちで、よい関係を保ちながら、低姿勢でお願いし続けていきましょう。

 特に保育園や幼稚園では、おやつもあるし、生き物も飼っている上、先生の目が
離れる、教室外で行動することも多いので、いろんなアクシデントが起こります。

 出来るだけ行事の前に、先回りしながら、先生にお願い出きるようになるといいですね。





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  ◎NO.11・・・新学期早々は、ゆっくりスタートで


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 転勤・お引っ越し、新しい学校や見知らぬ子がいっぱいのクラス、この春から
通う塾、初めて親と離れて過ごす、不安でいっぱいの集団生活などなど、春先は
新しく始まる生活環境のシーンがいっぱいです。

 見た目は元気そうに思えても、はじめての世界に接するときの幼児や子供は、
ストレスで、いっぱい、いっぱいになっている場合が多いものです。

 ストレスのゲージが上がると、アトピーも、そこを引き金にして悪化してくる
場合があるから、知っておいてね。

 いつも以上に甘えたり、逆に、機嫌が悪くて兄弟をいじめるなどの行動に気づ
いたら、お昼寝させる、早めに休ませる、いつもより、お話ししたりする、スキ
ンシップの時間を増やしたり、やさしい言葉で安心させるなど、体と心をお家で
リラックスさせる工夫をしてあげて下さいね。

 また、先生のアトピーへの理解度が低い場合は、給食始まりに、トラブルも多
いので、献立表を必ずチェックし、先手を打って、連絡帳に書き込みをしながら
具体的な指示を書いてさしあげてくださいね。



     ・アトピーと休むこと
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 二学期が始まると、授業時間に余裕がない近年は、すぐに運動会の練習が始まり
ますので、月曜から学校や園が始まった子供達は、大変疲れた一週間を過ごしたの
ではないかと思います。

 二学期はじめの週末は、どうぞゆっくり休ませてあげて下さい。

 「アトピー症状」と「寝ることや神経を休めること」は、全く関係ないことのよ
うに感じるかもしれませんが、アトピーは、自律神経の乱れに影響を受けますし、
内臓の疲れからも悪化しやすくなります。

 久しぶりの集団生活で、無意識のうちに神経が疲れて、じんましんや喘息のような
症状を起こす場合もあれば、運動から来る疲れで、体の機能が低下し、消化不良を起
こして、湿疹が悪化する場合もあります。

 体が疲れていれば、しっかり食べさせて、のんびりゴロゴロさせてあげるのもお薬
だし、幼い子なら、親にかまってもらうだけで、リラックスできてOKと言うのも
あるかもしれませんね。

 ただでさえ気温差が大きくて、体に負担がかかりやすい今の時期ですから、二学期
のスタートは、どうぞのんびりと。

 これも、アトピーを悪化させずにやり過ごすための秘訣の一つなのではないかと
思いますよ。



     プール開
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 4月に紫外線の害について書きましたが、園や小学校でプール開きが行われるシーズン
です。

 O157の問題もあって、子供たちが入るプールの塩素濃度は、昔より高めに設定さ
れることが多いと、学校関係者から聞いたことがあります。

 お風呂の塩素でも、肌が荒れるのが気になる子がいるのですから、ましてプールの塩
素は、肌の刺激になります。プールから帰った日は、お風呂などで肌の様子をよく観察
してあげましょう。プールが始まってから、悪化していく感じがしたら、先生にお伝え
して休ませることも必要だと思います。

 おまけに、プールサイドは日差しが強いので、プールサイドに座っての待ち時間で、
強烈に焼けて肌を傷めることもあります。昨今よく報道されている、「子供が紫外線を
浴びすぎることで、皮膚ガン予備軍になる可能性がある」と言う点からも、問題です
よね。 みんなの健康のためにも、待ち時間は、プールサイドで、バスタオルをかぶらせる
よう、全体での指導をお願いしてはいかがでしょうか。

 みんなでバスタオルをかぶって待つことになれば、お子さんだけ目立つ事もなくなります。
休ませるときも、どうぞ、日陰で休ませるようにとお願いしておきましょう。

 また、初めて親の目を離れて、集団でプールへはいるお子さんの年齢では、プールか
ら出た後、ちゃんと塩素を洗い流していない場合もある事でしょう。お子さんにも、て
いねいによく洗うよう話しておくと共に、担任の先生に、ちょっと気を付けてみてくれ
るよう、その点をお願いしておきましょうね。




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     寒い時期の手荒れ


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 寒い時期には、手を洗うたびに、より皮膚の油が失われて、乾燥もしますので、ひどく
荒れ始める前に、ハンドクリームなどで保湿をしてあげると効果的です。

 アトピーっ子の多くは、皮脂が出にくい体質でもありますので、タダでさえ手が荒れやすい
ものです。

そこで、集団生活に入ったら、少なくてもお出かけ前と、寝る前の手の保湿は、欠かさないよう
にしましょう。この一工夫だけで、結構よく効きますよ。

いつまでも、親が面倒を見ているわけにはいきませんので、小学校に上がる頃からは、
それらを自分でいつもやる習慣にしてあげましょう。

良くなったなと思っていても、親が目を離した途端、いつの間にか荒れてしまうことも多い
です。子供が自分の体のことを、自分で出来るようになるのはとっても大切なことです。

手荒れしないよう管理する習慣を持たせてあげてね。

手に優しい、石けん成分のハンドソープもおすすめです。こちらも参考にしてね。



   お菓子のこと


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 もう少し先のことではありますが、来年から幼稚園や保育園などにお子さんを入れる
ご予定があれば、そろそろ考えておくといいかも、と思う事を書きますね。

 アトピーの症状が、比較的軽くなる子が多いのが、夏の時期です。空気が乾燥する
冬には、どうしても肌が荒れやすいので、一年のうちでは、今は、まし・・・と感じる
お宅も多いのではないでしょうか。

 2歳を越えたお子さんで(出来るだけ、大きいに越したことはないのですが)、症
状がましな、こんな時期に、少しずつ試して欲しいのが、お菓子のこと。
 
 幼稚園で食べたり、遊びに行って食べたり、卵や牛乳が入ったお菓子を、知らずに
食べたり、いけないとわかっていても、食べられると、ウソついてでも、こっそり食
べたり(←あまり厳しくしからないでね、あるんですよ、こんな事って、結構いっぱ
い。(-_-;)・・・)

 これは、食事制限がきつくて、全く食べさせたことがない子には、危険な行為です
し、少しは食べられる子も、親が見ていないのをいいことに、たくさん食べすぎて、
湿疹や下痢、腹痛など、思いがけず重い症状に悩まされて、うろたえることもあるか
もしれません。

 そこで、よその子供がよく食べるようなお菓子類で、たとえば、スナックやグミ、
チョコ菓子など、アレルゲンを含んでいるお菓子を、我が子が食べられるかどうか、
ほんのちょっと、一口とか、一個など程度ですが、試してみるのです。

 もちろん、医師に止められている場合は、相談してからね。

 いきなり知らずに、どっさり食べてしまう危険を避けるために、これとこれは、少し
食べられ、これは一人分程度ならOKと言うのを確認できたら、安心でしょ。

 食べられたからといって、普段、そのお菓子を食べさせて、アレルゲンをわざわざ
摂る必要は、ないから、確認だけね。

 子供にしても、市販の菓子は全部ダメと言われるより、これは食べていいよがあれば、
他の子と分けて食べられるお菓子を持っていけて、男の子は特に、プライドが保てて、
とっても嬉しい。

 全てのお菓子を試す必要もないけれど、調子がいいようなら、大丈夫そうな商品の中
から選んで、間を開けながら、少し試してみるのもいいんじゃない?



NO.18
 プールの腰洗いそう

 6月頃から、プールのシーズンになります。

 私の住む市内では、とっくに取りやめになっていたので、メルマガに書かずにいた
のですが、「プールの腰洗いそう」と言う、高濃度の塩素を溶かしたミニ浴槽が、全
国的には、プールに設置されている学校が、まだあるんですね。

 アトピーっ子は肌の刺激になりますので、もしも心当たりがあれば、担任の先生に
申し出て、「浴槽につかる代わりに、よくシャワーでお尻を洗って、代用させてもらう」
などの、配慮をお願いしてみてくださいね。

 以下、2005/6/19  朝日小学生新聞  学校ミニ辞典に載せられていた
記事から一部を要約して載せます。

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 プール本体の残留塩素の濃度は、0.4mg/l以上なのが望ましいとされていま
すが、腰洗いそうについては、50〜100mg/l以上が、文部科学省で定められ
ています。

 アトピーっ子には、塩素が染みる、症状が悪化するなどの恐れもあります。シャワ
ーを十分使って洗い流せば十分プールの汚染は防げますので、塩素に過敏な体質の子
供には使用させないようにしましょう。また、ゴーグルも使用して、目を自衛する事
も大切です。






新入学の学用品について・・・ランドセル

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 年内に購入されるという場合もあると思います。

 「ランドセル は、どんなものを選んだらいいのでしょうか。」というメールをいただいたので、思い ついたことを
並べて書いてみたいと思います。

ポイントをいくつかあげると 布か、牛革皮か、合皮かということと、背負うのか、肩からたすきがけにするのかと
言 うこと。 また、学校と近いか遠いかでも、話が違ってきます。

遠くの距離を歩くのなら、背中に背負って行く方が、絶対体力的に楽ですが、べったり 体に密着するランドセル
より、背中がむれてかゆくならないよう、通気性のいい布製の リュックのようなもののほうが、いいのかもしれません。

逆に、通学が近いのなら、より背中が蒸れないショルダータイプでも重くないでしょう し、ランドセルでも、汗をかく
まえに帰れるから、どれを買っても、大丈夫かもしれま せん。

化学繊維や牛皮にかぶれたりしそうなら、布製がいいし、新品から出る 化学物質に弱 い子のためには、早め
に包装から取りだして、日陰で成分を少しでも揮発させておくか、 お古をもらって使うのがいいと思います。

そして、最後に大切なこと。それが、子供の気持ちです。通学予定の地区の流行や、他 の子が何を利用している
かを調べた上で考え、子供と話し合います。

他の子と同じものが欲しい子に、あなたはアトピーだからと、無理やり全く別のものを 親の思いから押しつけるのが 
いいのかどうかと言うことです。

お子さんによっては、他の子と違っていても全く平気で、別のものでもいいから、体に 楽なものが欲しいと
いうかもしれないし、みんなと一緒が絶対欲しいという子もいます。 そして、悲しいことに、本当は一緒がいいけれど、
ママが悲しむから我慢して、親の言 いなりになろうとする子もいます。

うちも三人子供がいますが、全て気持ちは別々のタイプでした。

親の気持ちに合わせるのでなく、子供の正直な気持ちをくみ取ってあげて、最後は選ん であげてくださいね。

カバン程度で、アトピーは悪化しないかもしれませんから、ちょっと背中が蒸れそうだ けど、せっかくだからラン
ドセルにしようと言う選択もあるし、いろんなカバンの子が いるみたいだから、うちもリュックや3WEYタイプのような、
体に楽なカバンを選ん じゃえもありです。

ランドセルは嬉しいお祝いものだから、お子さんが納得し、喜んで受け取るものを与え てあげられるといいですね。    

アトピーっ子を抱えての母子クラブ参について  
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 春は、新しい人間関係を築くチャンスでもあります。

 そこで、この春から、地域の母子クラブに入って、積極的にお子さんに友達を作っ
てあげたいと考えていらっしゃるママもいらっしゃるのではないかしら。

 食事に制限がある場合、たぶん困ることの一番は、みんなで集まってのおやつタイム
や食事会、あるいは、配りもののお菓子のことではないかと思います。

 私は仕事柄、いろんな母子クラブさんの活動を見せてもらっていますが、同じ市内で
あっても、クラブごとに運営の方針はまちまちで、驚くほど異なっていますよ。

 例えば、

 毎回みんなで、工作をしたり歌を歌ったりして別れるだけ。

 お菓子は、クリスマスやひな祭りには出されるけれど、その場では食べずに帰る。

 と言うクラブがある一方で、

 毎回みんなでおやつや食事タイムを楽しむ。

 この場合は、

 幹事さんが購入したおやつをみんなに配り、その場で食べる

 場合もあれば、

 交代でおやつを手作りして、みんなで食べる。

 とか、
 
 自由に持ち寄って食べる

 とか
 
 地域の婦人会などからおばちゃん達が集まって、カレーやうどんなどの食事まで用意
してくれる。

 などなど
 
 本当に形式は様々でした。

 食べるのはちょっと・・・と、思われるかもしれませんが、別に食べ物を持ち込み
しやすい雰囲気の会であれば、ぜひ参加してご覧になったらいいのにと思います。

 と言うのも、その場で食べるような会がある母子クラブさんの方が、食べている時間
で会話が弾むからか、会員間の親密度が深い様に思うからです。

 また、児童館のような公共施設が主催している母子のサークルもありますので、それ
もチェックしてみたらよいのではないでしょうか。

 アトピーっ子を抱えて、孤独に子育てをしていると、本当に行き詰まってしまいます。

 アトピーサークルはご近所になくても、市町村が関わっている親子クラブなら、地域
の保健所で尋ねれば、たいていいくつも紹介してもらうことが出来ますので、まずは
見学して、参加しやすいクラブを捜してみてはいかがでしょうか。




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