制限食について            

 トップへ
 メルマガ登録
 おすすめ商品   
アトピークッキングとは | 制限食について | 衣食住のトップへ | 食べ物トップ

 食事制限トップ


 制限食について★

 食事制限は特別な子だけ?

 食事制限について 

 食べさせるのが怖い 

 制限の厳しさ、まちまち

 天使の輪っかが目印

 おいしいV・S体に優しい

 回転食って? 

 はじめての食べ物の試し方
  大豆製品
  かゆみが出やすい食品

 制限と制限解除 

 制限食の解除

 急に、たくさん食べること

 制限食で、薬を減らす

 食事制限の指導 1 
 
 食事制限の指導 2 

 
卵アレルギーについて

 牛乳アレルギーについて

 制限が取れてからの牛乳 

 魚の食べはじめ

 発想を変えて、楽に作ろう!

 食事制限でイライラするのを防ぐために
  part2へ


  

 制限食で気にかけておきたいこと  1 ・ 
    
 食べ物での制限を上手に取り入れることで、アトピーを軽くやり過ごすことも可能だよと言う話を、ここでは書いています。

 食物アレルギーの多い2、3歳ぐらいまでのお子さん、とりわけ、離乳食が始まる頃の赤ちゃんの食べ物に気をつけながら育てることは、アレルギー症状を軽くするのに有効だと私は感じています。

 HPの食べ物について書いた部分から、「母乳とアトピー」なども読んでもらうと、なぜそんなことを書くのかが、よりわかりやすくなると思います。

 また、「制限食は、子供の成長を止めるから止めなさい。」と医師に言われた方もあるかもしれませんが、私が提案しているのは、ごくごくソフトな制限です。

 しかも、食べられない素材を補って余りある、健康食材のあれこれを、たくさん紹介した上での制限ですから、子供が丈夫に育つメリットはあっても、成長に悪影響が出るような制限は提案していないので、「制限食」と言う言葉だけで引いてしまわず、ぜひ読んで、こんな世界があることも知っておいてね。

 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

食事制限は、特別な子のためだけじゃないよ


************************************************************************

 食事制限と言うと、とても症状がひどい子が、食べられる物がなくて、やむなく
やっていると印象を受けているママもいると思います。

 もちろん、その場合もあります。

 例えば、本当に体に合わない物を口にしたときには、顔がはれたり、吐いたり、
全身にじんましんを起こしたり、意識を失ったりと、・・・それはもう、書くのも
怖い症状が、ほんの数分〜30分くらいの短い時間で起こります。

 これは、今の時点で、体が受け付けないから、明らかに食べてはいけない食べ物。
でも、これらの食べ物の中にだって、2、3歳過ぎたら、平気で食べられるように
なる素材も、結構たくさん含まれているというのは、知っておいてね。

でも、こんな激しい症状を起こす子だけが、食べ物のトラブルを抱えているわけで
はありません。

 体が受け付けないサインを出しているにも関わらず、親が気づいていないだけの
場合も、案外多いんですよ。

 口と食べかすがついた口の回りが少しふくれて、小さなじんましんが出ていたり、
のどに異常が起きて、カゼでもないのに咳をするなど、食べている前後に、小さな
サインを出していることも多いんです。でも、子供が何も言わないことが多いので
見過ごしてしまいます。

 また、湿疹がすぐには出なくて、アトピーとの因果関係がよくわからない場合
も多いのです。ですから、アレルゲンになりやすい素材だからと、とりあえず予防
的に摂取を控えてみたら、全身の症状が軽くなる場合だってありますよ。

 つまり、激しい拒否反応が、起こらない場合の方が多いから、わずかに反応して
いるアレルゲンは、見過ごされがちで、制限されないまま、幼い時期に、たくさん
摂取してしまい、内臓に負担をかけている事もあるのです。

 すると時には、不幸なことに、体が我慢できる摂取の上限を越えてしまい、そこ
から過敏になってしまう事もあるようです。

 そして一度、過敏になってしまうと、微量の物質にでも反応することが多いから、
アトピーの世界は、やっかいです。

 体が我慢できる上限は、人により様々ですが、絶対こうだと言える部分もありま
す。それは、幼くて、体が小さな赤ちゃんほど、上限はすぐ来ると言うこと。

 食べ物によるアレルギーがおおいのは、0〜2歳児くらいが多いと言われます。

 ですから、体の小さなこの時期に、成長を損なわないよう気を付けながら、アレ
ルギーを起こしやすいと言われる食べ物や、親達自身が、体に合わないと感じてき
た食べ物を、用心のために制限しながら育ててあげることは、とっても大きな意味を
持つし、将来、アレルギーに関わる症状で、我が子につらい思いをさせないための
予防策としても有効なのではないかと感じるのです。
                            


  食事制限について


 まずは、四コマをUPしましたのでご覧下さい。ここから

 アトピーに伴う制限食を実行しているときに、一番怖いのは、こんなパターン
に陥ってしまうことではないかと思います。

 私は医師の指導を受けて制限をしていましたが、本などを読んで、自己流に判断しながら、
食事制限をしている場合は、時にそれが、どんどんエスカレートしていってしまうケースも起こり
やすいから、要注意です。

 親子だけで日中を過ごしている場合は、そのご家庭で、何が起こっているのか
に、誰も気づきません。

幼い子は、親が出してくれた物に、「これでは栄養が足りない」と文句を言うことはありませんから
ただ食べることしかできません。

だから、誰も「やりすぎだよ」ストップをかけてくれないと、いつの間にか制限が度を越えてしまいます。

しかも、我が子をいじめるために食事を減らしいてるわけではありませんから、ママ本人には
大変なことを我が子に強いているという意識がなく、むしろ、愛情からしてあげていることなので、
それが異常だと言うことにすら、気づきにくいものです。

 それで運良く、湿疹が良くなっても、お子さんが栄養失調気味では、成長期の
体も脳も、十分な発育が望めなくて、結果的に、マイナスとなってしまいます。

 おまけに、私にも経験があるのですが、ただ食材を減らすだけでは、肌が荒れ
ていくばかりで、かえって湿疹が悪化することも・・・。素人判断で、厳密な食
べ物の除去を行うのは、とても危険な行為です。

 また、病院で指導していただく食事制限についても、担当されている医師や栄
養士さんの方針によって、かなり厳密さに差があるのをご存じでしょうか。

 本当にそこまでの制限が必要なのだろうか?と疑問に思う時には、病院を変わ
ってみるのもいいかもしれません。

 こんな体験をしたよというのを、これから書いていきますね。 


************************************************************************


    ◎食事制限について その2・・・食べさせるのが怖い


************************************************************************

 赤ちゃん期から2歳ぐらいまでは、食べる物によるアレルギーを起こす子が多
いものです。

 時には、嘔吐、咳き込み、じんましん、呼吸困難、全身のはれのような、様々な
アナフィラキシーショックを起こすことさえあり、初めてそれを目の当たりに見た
ママは、血の気が引くほどの精神的ショックを受けます。

 実は、我が家でも、三人の子供が、三人とも、大なり小なり、みなさんこれを
やりました。

 初めて遭遇したときには、「うちの子はとんでもなく重い症状のアレルギーを
抱えているに違いない。」と思い込んでしまい、その後は、新しい食材を食べさ
せるのが、怖くて、怖くて・・・。

 アトピーの親の会に入っていて、こんな子も案外多いんだと言うことを知らな
かったら、私もきっと、先の四コマ漫画のような状態に突入していたことは、
間違いないと思いますよ。

 でも、そんなうちの子達も、今では、給食を全てペロリと平らげて帰ることが
出来るんです。

 つまり、「あの時の症状の重さ」=「食べられない体質」ではないので、今、不安
に感じているママも、あまり心配しないでね。  


************************************************************************


    ◎食事制限について その3・・・制限の厳しさは、医師により違う


************************************************************************

 以前、「季節の果物をおやつに使ってみてね。」と言う話を書きましたら、医師
の指導による食事制限を受けているママから、「果物も悪化の原因になるからと、
制限されてしまう事が多いのですが、実際の所どうなのでしょうか?」と言うご質
問をいただきました。

 「食事制限」と聞くと、なにか一定の基準があり、それに添って、いい悪いが
決まっているように、アトピービギナーのママは感じてしまうのではないかと思い
ますが、実はそうではなく、医師の考え方次第の部分が大きくあります。

 もちろん、卵や牛乳の様に、その子が、アレルギー検査でも反応していて、多く
の患者さんが、食べたら、即、悪化!!する場合が多い、因果関係がはっきりした
アレルゲンについては、制限を厳しく言われるのは、全国共通で、当然のことです。

 ところが、仮性アレルゲンと呼ばれる物質を含む、果物や野菜をどこまで制限し
ていくかについては、医師の考え方次第で、ゆるくもなり、厳しくもなります。

 そこで、同じ程度の症状の重さを持ったお子さんでも、あるお子さんは、困ら
ない程度に食べる物があり、あるお子さんは、ママが精神的に追いつめられる
ほど、食材選びに悩まされると言う事態が起きてしまうわけです。

 医師は、調理の専門家ではないし、ましてや、終日、育児を担当するわけでも
ないので、我が子がアトピーで悩まされた体験を持っている医師以外は、食べ物の
制限によって、どれだけ精神的に追いつめられるのか、実体験がない分、ママの
気持ちに寄り添えません。

 実際に食事制限を体験してみて、卵と牛乳程度なら、調理を和食中心に調理内容を
変え、手作りすれば、なんて事なく食べられて、そのうち、不便も感じなくなります。

 ところが、大豆や米がらみで、調味料にまで制限がかけられると、かなり食べる
ものでストレスがたまり、食材選びにも頭を抱えてしまいます。

 果たして、その子に、どこまで制限するのが適当なのか?ここが医師の判断によ
って、かなり違ってくるのです。

 もちろん私も、内蔵の機能が未熟な赤ちゃんから、二・三歳児ぐらいまでのお子
さんに、ある程度の食べ物制限を付けることで、食物アレルギーから守ってあげる
ことは、必要だと思うし、賛成です。

 なぜなら、乳幼児期に、ダメージを受けさせないことが、大きくなってからの
アレルギー経過の善し悪しにも、影を落とすように感じているからです。

 でも、どうしても治療方針についていけなくて、ストレスを抱えてしまうようなら、
一度、平行して、食事制限を指導する、別の医師に診てもらうといいですよ。

 指導も様々です。
    
************************************************************************


  ◎食事制限について その4・・・天使の輪っかを目安に、食事制限


************************************************************************

 うちの子は、三人とも、食物の一部を幼児期まで制限しながら過ごしました。

 後ろ二人については、既に身に付いていた、食事制限の知識を元に、離乳食を
食べ始めた時点から、工夫することが出来たので、一時期、顔がむくみ、頭もハゲ
ていた末っ子の皮膚も、2歳を越える頃には、ツルンツルンのしっとりお肌に変
わりました。

 アレルゲンになる食べ物を制限することで、体の内側を守ってあげられたから、
その分、使った薬の量も少なくて、末っ子は、内服薬をほとんど使わずに、湿疹の
ひどい時期を乗り越えることが出来、その後も、元の状態に戻ることはありませんでした。

 離乳食期から、適切に、アレルゲンになりやすい食物を制限する事で、その後の
アトピーの経過がぐんと違ってくる・・・これは何も、私一人の体験談でなく、同時
期に、食事制限を体験したアトピー仲間が、成長していく我が子を見ながら実感する
共通の話題なのです。

 でも、以前から書いているように、素人考えで、食べ物に関する知識が不足し
たまま、極端な制限をすると危険です。

 例えば目安は、天使の輪っか。栄養が事足りていたら、子供の髪の毛は、つやつや
輝いて、頭に輪っかが浮かびます。

 実は、これは、食事制限のお子さんに限った話ではなく、偏食のお子さんや、体
に合わない物を食べ続けているお子さんにも言えることで、明らかにパサパサして、
赤茶けた髪の様子なら、ちゃんと食べさせていないか、体に合わなくて、栄養が
うまく摂れていない目安になるように思います。


************************************************************************


◎食事制限&離乳食について その6・・・食べておいしい事と体に優しい食べ物


************************************************************************

 食べ物によるアレルギーがおおいのは、0〜2歳児くらいが多いから、激しい
症状が起こっていないお子さんにも、成長を損なわないよう気を付けながら、アレ
ルギーを起こしやすいと言われる食べ物や、親達自身が、体に合わないと感じてき
た食べ物を、用心のために制限しながら育ててあげることは、アレルギーの予防の
意味でも有効じゃないかしら、と先週書きました。

 どんな感じに制限食を進めたり、解除していくのかについて、もう少し詳しく
書こうかと思っていたのですが、読者さんから、「何をどんなふうにして食べさせた
らいいのかわからない。」と言うメールをいただき、食べ物について、こんな風に
考えたらいいよと言う部分を先に書くことにしました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 生まれたときから既に、生活のレベルが高くて、豊かな国に生まれた私たちには、
大きな落とし穴がありました。

 それは、何でも好きな食べ物が簡単に手にはいるので、体が必要としている以上
に、栄養たっぷりな食べ物を与えることが、子供の体を成長させ、元気に育てる
秘訣だと、つい考えてしまう
事です。

 私たちは、赤ちゃんを大人を小さくしただけの人間だと錯覚していませんか?

 つまり、食べる量が少ないだけで、大人と同じ食べ物を食べてOKだと、思って
はいませんか?

 だから、赤ちゃんの献立に、レトルトのハンバーグとクリームスープ。デザート
は、プリンと言う組み合わせを聞いても、柔らかくて食べやすそうだし、何より
おいしそう、栄養もありそうと、思うことはあっても、それ変だわなんて、違和感
は、あまり感じませんよね。

 でも、この献立では、肉と乳製品ばっかりが主役です。

 赤ちゃんは、油のうま味につられて、よく食べてくれるかもしれませんが、体内
は、多量の脂肪を分解する仕事に、悲鳴を上げているかもしれません。

 これを、焼いた白身魚と、菜類といも類をたっぷりいれたみそ汁、果物に変
えたらどうでしょう。

 脂肪分は、魚の脂から取るだけにしておけば、内臓は、脂肪の分解に労力をそが
れずに、フル回転できます。おまけに、野菜や果物で、肌をきれいにしてくれる
ビタミン類を補えるし、食物繊維もとれるから、便通を促して、老廃物を排出し、
湿疹も防いでくれます。さらに、発酵食品のみそが、腸の機能を整えて、アレルゲ
ンをブロックするのにも役立つのです。

 私は、アトピーのある赤ちゃんの食べ物として、優れた献立は、後者だと思って
いるので、「アトピー♪おいしーカレンダー」の中でも、それをふまえて、こんな
食べ物がアトピーっ子にとってのごちそうだよと書いていますが、世間一般の常識
では、前者の献立が、栄養のある献立だと思われています。

 口がおいしいと感じ、食べたくなる食べ物と、体が快適に感じ、効率よく消化吸収
出来る食べ物は違う。

 赤ちゃんが喜んで口を開ける食べ物=体に優しい食べ物ではないのです。


 赤ちゃんにアトピーがあれば、湿疹という形で体がノーのサインを出します。下痢や
便秘というサインで、こっそりと体に合っていないと言うサインを出す子もいますよ。

 私たちが当たり前のように食べ、栄養があると信じてきた食べ物って、幼子の体に
も合う、いい食べ物なのかしら?

 そこに疑問を感じると、アトピーっ子に優しい食べ方は、ずいぶんわかりやすく
なってくるのです。食べ物を制限すると言うより、食べていた物を、別の種類に乗り
換える食べ方です。その方がアトピーっ子も、アレルギー症状に悩まされている大人
の方も、体が楽になり、かえって病気にかからず、健康でいられる。

 うそ・・・って?アトピーの世界を知ると、今までと違う物に価値があるって気づ
くのは、よくある話です。まぁ、メルマガで続きを読んでみて下さい。
                                


**********************************************************************


      ◎食べ物について・・・制限食&離乳食   回転食
             

************************************************************************

 制限食の基本の一つである「回転食」について、こんな質問をいただきました。

 「回転食の意味がわからないのです。同じものを続けて食べさせないことですよね?
例えば離乳食開始初日におかゆを一口食べさせたとしたら、次の日は二口となっていく
のではないのですか?おかゆの次の日は何か野菜を一口というのが回転食ってことです
か??」

 そうですよね。医師に指導していただいたことがなければ、さっぱりわかりませんよ
ね。失礼しました。

 食べ物で、たくさんの制限を行うと、食べる素材が減った分だけ、どうしても同じ食
材ばかり食べることが増えてきます。

 すると、困ったことに、時には、続けて食べた食材が、今度は新しいアレルゲンに
なってしまうこともあるのです。

 そこで、そんな悲劇を起こさせないために、厳密な制限をされているお宅では、日誌
などに食べた物を記入しながら、何日か間を開けて食材をとるように心がけていらっし
ゃると思います。

 これが、回転食です。

 ただし、何でもかんでも間を開けるわけにはいきませんので、特に厳密な制限を、医
師の指導の元で行っているわけではないと言う場合は、主食の米、葉ものの野菜やアレ
ルゲンになりにくい野菜、海草などは、自由に食べても大丈夫だと思います。

 逆に、いもや果物、大豆製品、肉類、魚貝類などは、日によって、種類を変えながら、
回転させて食べるようにしてみてはどうでしょうか。

 例えば、「さつまいも」→「長イモ」→「じゃがいも」→「さつまいも」と食べれ
ば、さつまいもは二日間を開けて食べる事になるのです。

 また、うちの子には、小麦のアレルゲンはないのですが、小麦アレルギーが近年増え
ているからと、意識的に、うどんなどのめん類やパンなどを、ダラダラ毎日食べさせな
いようにして、小麦を食べない日を設け、間隔を開けています。

 こんな、アレルゲンの予防的な食べ方も、一種の、制限しながらの回転食です。

 離乳食の場合は、一般的な離乳食表に載せられる、素材の食べ方の順番を参考にしな
がら、それらを「通常より遅めに食べさせてみる」+「アレルゲンになりやすい食材は、
二、三日、間をあけながら食べさせていく」ことで、食べ物での刺激を減らし、じんま
しんなどの事故を減らす事につながると思います。

 アレルゲンになりやすい食材とは、人によっても個人差が大きいと思いますが、血液
検査などで、反応が強く出た素材や、食べてすぐ反応が出た食材、一般的に、アレル
ギーを起こしやすいと言われている素材、そして、親が食べて異常を感じたことがある
素材などを、頭に置きながら、考えてみてはいかがでしょうか。

 また、朝昼晩のうち、一食だけ食べて、もう回転させるというやり方の他に、二食続
けて食べて、そこから日をあけるというやり方もあります。

 我が家は、調理が楽な、後者のやり方で献立を考えますが、これも個人差があるので、
様子を見ながら、どっちがいいか試してみてください。

 アレルゲンになりやすい素材については、Webで探索したり、本で読んで、ある程
度の知識を自分が持っておくようおすすめします。この時に、いろんな人の意見を読ん
でおくといいですよ。突き詰めると、何でもかんでもアレルゲンになってしまうので、
食べる物がなくなっちゃいますから。(^-^)・・・これって、悩んでいる人には、笑え
ない話なんですけどね。

 
 アトピー♪おいしーカレンダーでは、こんな表をつけて、献立の立て方をアドバイス
しています。二食ずつ、献立が切り替わっていくのをチェックしてみてね。



***********************************************
*************************


     はじめての食べ物の試し方


************************************************************************


★大豆と大豆製品の試し方 ★

 赤ちゃんがアレルギーを起こすことが多い、卵と牛乳を使わないで、体の成長に欠かせない
タンパク質を補うために、大豆やその加工食品の様な素材は、アトピーっ子の生活に欠かせな
い必須アイテムだと思います。

 おまけに、今、食事制限で食べることができなくても、卵や牛乳に比べれば、かなり早い段階
で、豆腐などから、大豆制限の解除をしてもらえるお子さんは多いと思います。

 そこで、食事制限などの指示が特にない場合に、離乳食中期頃から、食べさせていく一例とし
て、

 豆腐・みそ・しょうゆ→豆乳・きな粉→おから・高野豆腐→大豆・納豆→食用油→
油あげ・厚揚げの様な順番でどうぞ。

 これは、柔らかで脂肪分が少ない大豆製品→噛みごたえがある大豆製品→油も使用し
た大豆製品の順番です。

 食事の指導を受けられている方は、医師の指示に従って、解除をすすめてくださいね。
        大豆製品についての食べ方やレシピについて、詳しくは、9月号でどうぞ


★かゆみが出やすい食べ物の試し方★

 5月号では、今が旬の、たけのこ料理を取り上げています。たけのこは、かゆみが出
やすい食材なのに、変でしょう?

 実は、アトピー症状がつらくなった時に、たけのこは食べなくても子供の成長に影響
はないからと、我が家でも、真っ先に、食べるのをあきらめた素材の一つでした。

 でも、給食にも出ますし、弁当や外食で、結構いろんな所に使われている事が多い、
素材だから、食物によるアレルギーが少なくなってくると言われる、2歳前後くらい
から(個人差があります。)、こんなステップを踏みながら、試してみてねと、詳しく
本文では書いてみました。

 たけのこに限らず、おそるおそる食べさせる、はじめての食べ物は、

まずは、スープや煮物などに  → 間隔を何日かあける  → ほんの一口    
入れて、だし汁だけ飲ませ                  食べさせてみる
たり、一緒に煮た具を、
ほんの少し食べさせてみる               

と言った手順で、少しずつ、間隔をあけて、あせらずに、食べる量を増やしながら試せ
ば、トラブルが起こりにくく、少し安心して試すことができます。

怖くて食べさせられないからと、そのまま手つかずで大きくなり、知らずに外で食べて、
ショックが起こることの方が、本当は怖い話ではないかと私は思うのです。食物アレル
ギーが少なくなる年齢に近づいたら、このやり方も参考にしながら、少しずつ、未知の
食べ物に、挑戦してみてくださいね。

※「そば」のように、ショック症状で死亡例が出た食材は、給食には出なくなりましたが、
かゆみが出やすくても、給食に出やすい素材は、たけのこ以外にも、いろいろ出ます。

 ほうれん草、ナス、里芋などは、比較的いろんな調理によく使われるので、アトピーの
調子が良くなってきたら、どの程度食べられるのかについて、普段の食卓で試しておく方が
いいですよ。


************************************************************************


◎食事制限&離乳食について その9・・・制限したい食べ物・制限を解除する決断力


************************************************************************

 先週ご紹介した、かゆみが出やすい食品の他に、食物アレルギーが多い時期の、
赤ちゃん〜幼児に、食べるのを制限するといいのは、「血液検査で反応が、大きく
出ている素材」や「食べてみたら、直後に(食後1時間くらいまで)体に異変を起
こした素材」の二つではないかと思います。

 特に後者は、体が拒絶反応を起こしているので、今の段階で、食べるのを無理強
いしないのが無難です。

 例え今は食べられなくても、2歳前後から食べられる子の方が、確率的には多いの
で、無理に食べさせて、内蔵にダメージを与え続けるより、まずは、食べさせるの
を止めて、体がOKを出してくれる時期が、半年先になるのか、一年先か、わかり
ませんが、反応の激しさに応じて、少し先伸ばしながら、食べさせるのを一旦、待っ
てみるのが私のお薦めです。

 逆に、どこまで制限したらいいのかの判断が難しいのが、血液検査で、少しだけ反応
する食品や、血液検査には引っかからないけど、アレルゲンになっていたり、かゆ
みの元になってしまう、仮性アレルゲンを含む食品です。

 湿疹が出たり、かゆみが強くなるたびに、全て食べ物のせいにして、あれもこれも、
食べる物を取り上げてしまうと、たちまち食べる素材に事欠くようになります。

 これらをどこまで制限するかを考えるときに、「白身魚と野菜以外は、ダメ。」と
言う、かなり厳しい食事制限も体験者した先輩として、一番に知っておいて欲しいこ
とがあります。

 それは、制限するより、制限を上手に戻すことの方が、はるかに難しい作業だと
言うことです。

 どんな物がおいしいのか知らない子供から、食べる物を制限して取り上げてしま
ったり、米を雑穀へと置き換える作業は、大人のような食べ物への渇望がないだけに、
案外簡単に出来ます。

 ところが、いざ食べさせてあげようとすると、いつ戻すといいのか、食べてOKか
どうかのサインを、どう見極めたらいいのか、食べ物で痛い目に会い、トラウマがあ
るママほど、判断が付かず、食べさせられないまま、あっという間に、子供が大きく
なってしまうのです。

 そのうち、「食べちゃダメ」と言われ続けて来た食べ物に対し、知恵が付いてきた
子供の心には、「これを食べたら、私はダメなんだ。」と言う強い意識が働きはじめ
ます。

 その結果、時には、もう食べられるかもしれない(体が受け入れOKになっている)
素材でも、食べる前から、心が強い拒絶反応を起こす→体も過敏に反応する→食べられ
ない・・・と言う不幸な事態も、時に起こります。

 制限をするのなら、食べられない食べ物を、あまり強く意識させないように、親の
側も、言葉の使い方に気をつけておくといいですし、食物アレルギーの人口が少なく
なる、2歳〜就学前の幼児くらいを目安に、お子さんの様子を見ながら、制限を少し
ずつ解除していく作業が、セットで必要ですよ。

 そして、この時期までなら、食べ物に対する子供の側の心のトラウマも、少ないよ
うに感じました。(もちろん、これを読んで、あわてて無理強いしちゃダメですよ。
アトピーの世界には、個人差が大きいので、絶対こうでなくちゃと言うのはないです
し、ママの言葉一つで、制限をつらくないと子供が感じることも可能なのですから。)

 食事制限を指導する医院は少ないし、それほど症状がひどくなければ、自己流で
制限したり、それを解除したりもあることでしょう。

 赤ちゃん〜幼児期に、食事制限をした方が、何年か先の症状が軽くなる可能性が大
きい子は、きっと大勢いると思いますので、幼い子には、やる価値のある治療法の一
つでしょうが、食事性のアレルギーが少なくなると言われる時期を目安に、解除する
事も大切と言うことを、頭の片隅に置いておいてね。

 
※もちろん、どうしても体質的に、受け付けなくて、ずっと食べられない場合もある
と思います。今回の話が当てはまる子ばかりではありません。制限の解除については、
可能な限り、医師と相談しながら、進めて下さいね。


  制限食の解
             

************************************************************************

 以前、制限食 9でも書きましたが、食べ物の制限は大変ですが、上手に解除
するのは、さらに輪をかけて難しいなと私は感じています。

 自己流で解除する場合は、トラブルを起こした食べ物への恐怖感が親にあって、
解除が進まなかったりしますし、ある程度大きくなってから解除を始めると、本人
のトラウマにもなっていて、食べられるはずでも、精神的に受け付けない事態も
時に起こるからです。

 ところで、先生に診てもらっている場合でも、先生の治療方針によって、どう解除し
ていくかの指示が、異なっていると言うのは、知っておいた方がいいと思いますよ。

 例えば、制限を戻すときに、少しずつ、食べる量を増やしながら、何日か連続で
食べても問題が起きないようなら、食べてOKと言う先生がいます。厳密で、厳し
い解除の方針を持つ先生です。

 逆に、一度少量を食べて、ひどく悪化するなどがないようなら、何日か開けて、
また少しだけ食べさせてみる。これで、問題ないようなら、間隔を開けて回転さ
せながら、食べるのはOKよと、穏やかに解除をすすめるやり方を指導する先生も
います。

 ちなみに、我が家では、後者の解除の方法を指導する先生に診てもらいました。

 こちらの方が、子供の体への負担が少なくて、取り組みやすいように思うのですが、
その子のアレルギー症状ごとに、先生の指導方針は異なってくると思うので、無責
任に、こっちがいいよと、うかつなおすすめは出来ません。

 厳密な食事制限をされている方ほど、食べ物を解除するときの負荷が大きくなる
ので、勝手にやり方を変えないようにお願いします。

 治療方針についていけないと思えば、自分で勝手に子供の食べ物をいじらずに、
医師に希望を伝えて相談してみるか、セカンドオピニオンを、別の医院に求めてね。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 個人的な体験談ですが、「大豆油は、ダメ」と言う思いこみが強かった私は、ある
程度、食べる物が戻せたあとも、油あげを子供に食べさせるのが怖くて出来ませんで
した。

 ある時、アトピー仲間たちと話をしているときに、制限の解除について話が弾み、
自分と同じような時期に解除をすすめていた仲間が、とっくに「あげ」を解除してい
たのを知り、びっくり。

 ここで、ストンと、思いこみの憑き物が落ちて、我が家もあっさり、解除できまし
た。食べさせても、子供はケロリとしていて、「なんだ、もう食べられるじゃん。」
て感じでしたね。じゃあ、あんなに解除できなくて悩まされた私は、何だったんだと、
その時は思いました。

 逆に、牛乳が解除できてなかった彼女のお子さんの生活の様子を聞いて、「それを食
べてるのなら、試してみたら?」と、アドバイス。彼女も、あっさり解除できたよう
です。

 お互いの生活や子供の様子が、普段から情報交換出来ている、仲間同士だから出来る
アドバイスなんですが、仲間との何げない話の中で、解除が進んだ食べ物も多いんです
よ。「思いこみ」も解除できるから、アトピー仲間は、とってもありがたい存在です。



 ************************************************************************


      いきなり たくさん食べること


************************************************************************

 前回、制限するときより、制限を戻すときの方が難しいという話を書きました。

 なぜか?

 例えばこんな事が起こる危険性もあるからなんだと言うのを、知っておいてね。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 赤ちゃん〜幼児の頃までに、じんましんや嘔吐のような、激しいアレルギー反応を
食べ物で起こす子は多いのですが、その後、「就学前までには、食べても平気になる
子」と「やはり微量でも、激しく反応して、食べさせるのが危険な子」の二つに、道
が分かれていきます。

 ところが、「就学前までには、食べても平気になる子」や「アトピーは、もっぱら
湿疹がひどい程度で、全く食事の制限をしたことがない子」、あるいは、「食事制限
が解除された子」が、突然、大きなショック症状を起こしてしまう場合があります。

 その引き金になるのが、「少しなら食べられるから、まあいいかと、大量にアレル
ゲンを含む食べ物を食べさせた。」り、「食べたことがない物や、食べ慣れない食べ
物を、いきなり普通に(一人分程度)食べさせたりすること」の場合もあるのです。

 軽い拒否反応なら、食後の腹痛や下痢程度で済み、そのうち納まってしまうのです
が、これこそがまさに、以前も書きました、「アトピーシグナル」。

 普段から、こんな、ちょっとしたシグナルを出している事は多いので、「何」を、
「どの程度の量」食べた時に、調子を崩すことが多いのかについては、親がしっかり
観察しておきましょうね。

 子供は食べる量を自分でセーブできないので、お盆のように、出先でおいしい物を
出されたり、食べ慣れない食材をいただく機会が多い頃に、不注意から大きな事故を
起こさないよう気をつけてあげましょう。

 ちなみに、「食べ過ぎ」や「食べ慣れない食べ物」でのショック症状は、アレルギ
ーのあるなしに関わらず、人体の適応の限界を超えたときに起こる事故でもあります。

 先日、ナチスの支配によって、ユダヤの強制収容所に収容され、欧州で助かった
ユダヤ人6万人のうち、2万人が解放後一週間以内に死亡したという記事を読みました。
その中には、急に食べ物を口にし、消化不良で命を落とした例も、含まれていたようです。

強制収容所の食事情は、アトピーの食事制限の比ではありませんから、亡くなった2万
人の中には、「やれ、助かった。」と、ホッとし、出されるままに、いきなり、肉や豆
のような、通常の食べ物を口にしたり、大量に食べたことが引き金になって、亡くなった
方も多かったのではないかと思います。

日本でも、食事情が悪い、復員してきた兵隊さんが食べ過ぎから死亡する悲しい事故が
かつて起こりました。現代では、断食からの復食時に、がまんできずに食べ過ぎて、こ
んな事故が起こります。

アトピーっ子が、食でトラブルを起こすことは、これに状況が少し似ています。体が耐
えられる以上の食品が、一度に体内へ入れば、内臓が処理仕切れず、事故が起こるので
す。

おまけに、体の弱い乳幼児は、食べ慣れない物への、処理能力が大人より低いのです。

制限がある程度取れても、それは、「いくら食べても大丈夫!」というお墨付きが出たこととは
違うのです。

体調の善し悪しによっても、同じ量を食べて大丈夫だったり、良くなかったりがありますよ。
世話をしている親が、普段の様子を思い出しながら、時には厳しく、体に無理をさせな
い食べ方を指導してあげて下さいね。

「おいしい物を腹一杯食べさせること=愛情」ではなく、時には危険な行為でもあると
言う意識も必要です。

 私は、よく、食後の子供達の様子を見て、「食べてすぐ、ウンコをしたくなったり、
お腹が痛くなったときは、食べ過ぎで、体が痛いよぉと苦しんでいるサインだよ。」と、
その都度、教えてやります。

 例え卵やチーズが食べられる様になっても、もともとアレルゲンであった食品には、
この程度で止めておこうと言う感覚が必要です。

 はじめは親が、それらしい様子を見つけたときに、それがサインであることを教えて
やります。すると、そのうち子供が、自分の体と相談しながら、見極めて判断できるよ
うになります。

 アレルギーに敏感な体質は、遺伝子レベルの問題だから、症状が軽くなっても、体質
そのものは、薬で変えることなんて出来ません。

  一生ものの体質ですから、「自分の体は、自分で守る。管理する。」が原則です。

 親の目が届かない年頃になった時に、安心して送り出せるよう、幼い今、いろいろと
教えてあげましょうね。


 ※アトピーシグナルについては、5月号で詳しく書きました。
           
************************************************************************


   ◎制限食について・・・食物アレルギー診断指針で思うこと


************************************************************************

 2005/9/2の新聞に、食物アレルギーについての、日本小児アレルギー学会がまとめた
診断指針が発表されました。

 目を通された方も多いと思いますが、こちらでも骨子を載せてみました。
                  
 実は、私。はじめての子育ての時は、薬の強弱も知りませんでしたので、塗れば治る
ものと信じて、あまり深く考えずに、医師に処方されるまま、ストロングクラスの薬
を、数ヶ月間ではありましたが、かなりたくさん塗っておりました。

 それでも湿疹が増えていくばかりで、これではダメだと思って、飛び込んだ病院が
食事制限を指導してくれる医院だったのです。

 当時、うちの子は、一歳半。食事制限による治療が有効とされるのは、一般的には、
2〜3歳くらいまでで、できれば、離乳食の頃から取り組むほうが良い事を思えば、
明らかに出遅れたスタートでした。

 けれども、食事作りに慣れた1ヶ月頃から、湿疹が目に見えて減っていき、食事制限
の効果が実感できました。

 湿疹が減るから、薬の量も少しずつ減っていきましたよ。

 二人目、三人目では、離乳食の時から、主に、卵と牛乳の制限に取り組んだので、
1歳くらいまで湿疹には悩まされたものの、ストロングを使用しないと治らない湿疹が、
ほとんどなく、上の子より かなり軽いランクの薬だけで治療できました。

 だから、塗り薬の使用量を減らす為の補助として、食事を制限する治療も併用したら
いいのにと、私は思います。

 ただ、食事制限による治療では、「食品添加物や農薬が使用された食品を避ける努力
もする」「減らした食材に、代用する食材が、たくさん知識として頭に入っている( 
同じ代用食ばかりたくさん使うと、それが次のアレルギーになるので。)」「ミネラルを
摂れる食材をたくさん使う」の三つが出来ていないと、治療効果が上がりにくかったり、
タダ減らすだけの制限では、栄養不足などのトラブルもおきやすくなります。

 だから、「アトピーっ子向けのお菓子や加工品を買って食べさせているから大丈夫。」
・・・な〜んて、業者任せで、楽しているだけでは、良くはなれないのが、本来の制限
食の世界です。

 安全や安心は、自分の目で見て、選んで、鮮度がいいうちに調理して、少ない食材か
らよりたくさんの栄養素を摂取するくらいの覚悟で、調理してみてね。


************************************************************************
 

      ◎食べ物について・・・除去食&離乳食


************************************************************************

 先週、「食物アレルギーについて、日本小児アレルギー学会がまとめた診断指針」
をご紹介しましたが、その後の新聞でも、親が過敏になりすぎて、勝手に除去食を
行うことの害が取り上げられていました。

 それらを読むと、医師でもない私が、「治療法の一つとして、除去も併用するとい
いよ。」と、無責任に書いていていいのだろうかと、正直悩みました。

 誤解して受け取って、ひどい除去を行うママを増やしてしまうようなら、書くのを
止めたい!!・・・そう、思います。

 でも、離乳食の時期の、ちょっとした除去で、その後の肌の状態が、かなり楽になる
のを、我が子や回りのアトピーっ子で、体験してきたので、出来れば、他のお家にも、
その体験から学んだことをお伝えしたいのです。

 そこで、誤解を受けないよう、今以上に、まわりくどく言葉を選びながら、ゆっく
りペースで書き進めようと、今は考えています。

 そしてもし、必要に迫られて早く知りたいというのでしたら、「アトピー♪おいしー
カレンダー
」で、まとめて大量の情報として読んでみていただけますか。制限しながら
食べる事への、思いこみや誤解が減ると思います。

 もちろん、ここへもその中からご紹介していきますが、通常のメルマガ形式では、何
年もかかりそうな分量なので、急がれる場合は、ぜひ、どうぞ。

 夏頃から、離乳食も多めに書き込んでいますので、少しずつ使いやすくなっている
のではないかと思います。
 
 さて、ここから今日の本題です。今まで、制限食について書いてきた内容を、少しつ
け加えながら、まとめてみますね。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

★料理のレパートリーが少ないママが、栄養不足にしないよう、気を付けながら、安心
な除去を行おうとすれば、卵と牛乳の、二項目くらいなら、何とかなるように思います。

と言うのも、もともと日本人の祖先達は、この二つを今ほど摂取せず(たぶん、幼児期
には、ほとんど摂取していないと思われます)に、長い年月に渡って、食べ方を工夫し、
和食と言う、健康的な長寿食を編みだしてきた歴史が、日本にはあるからです。


★ただし、その場合は、その代用食として、大豆やその他の豆類(金時豆やウズラ豆、
小豆など)、大豆の加工品(豆腐、高野豆腐、豆乳、きな粉など)大麦や雑穀類、海草、
魚・小魚、いも類、乾物などを、栄養価を補うために、日常的にしっかり摂取すること
が必要です。(これは、「アトピー♪おいしーカレンダー」で具体的に読んでみてね。)

手作りなので手間はかかりますが、アレルギーを起こしにくくて、しかも、健康的な食
事を、お子さんに提供することが出来ますよ。

★それ以上の除去、特に、大豆とその加工品を除去する場合は、専門家の指示を仰ぎな
がら、やっていかないと、かなり難しくて、完全除去は、しにくいです。

と言うのも、大豆を使わない、特殊なしゅうゆや味噌を購入しなくてはいけませんし、
油もほとんど大豆が原料なので、大抵の菓子類や、そうめんにまで、油が使われている
ことを考えると、確実な除去には、相当の知識が必要です。

ですから、除去しているつもりで、実は除去できていないママも多いのではないでしょ
うか。


知らない間に、油が混入した商品を食べさせていて、本当は食べられるようになってい
るにもかかわらず、離乳食時の栄養として優良な豆腐すら、大豆だからダメと、食べさ
せずにいるのなら、これは、誠に、もったいない話ですよね。


★専門家の指示を仰ぐというのは、毎回の食事を、日誌につけて持参し、それを見なが
ら、栄養価が足りているかどうかを見てくれたり、代用食を指示してくれたり、制限を
止める時期を決めてくれたりするような指導をしてくれる場所を指します。

単に、血液検査の結果を見て、除去をすすめてくれるだけでは、指導になっていません。
これでは、栄養不足を招く恐れもありますよ。


             
************************************************************************
 

      ◎食べ物について・・・除去食 食事制限の指導について


************************************************************************

 
 先週、卵と牛乳以上の除去、特に、大豆とその加工品を除去する場合は、専門家
の指示を仰ぎながら、やっていかないと、かなり難しくて、完全除去は、しにくい
です。・・・と書きました。

 このメルマガを読んで下さっている方の中には、「興味があるけれど、制限食を
伴う治療をしている医院や医師を知らない」から、「見よう見まねで、制限をして
いる」と言う方もいることと思います。

 母乳やミルクという補助食がある頃は、あまり厳密な除去でなければ、お子さん
に与える影響は少ないかもしれませんが、ある程度大きくなっても、【食べられる
かもしれないのに、ショック症状が怖いからと、ついズルズルと除去を続けている】
お子さんや、【不完全な除去で、知らない間に、加工品に含まれて食べているのに、
食べられないと思いこんで、食材が減っている】お子さんがいるとしたら、それは
不幸な話だと思います。

 そこで、食事制限を指導してもらうというのは、具体的には、どんな内容なのかに
ついて、経験談を書いておこうと思います。

 我が家は、三人の子供の治療の中で、除去も指導できる医師を、お二人体験しま
した。どちらも地元で見ていただいたので、先生同士は、情報交換をされていたよう
で、指導のやり方や内容に関しては、ほとんど同じものでした。

 全く別の地区では、ご紹介した内容と違うやり方の医師もいらっしゃると思います
ので、何かありましたら、情報を投稿して、教えていただけると助かります。

                                   こちらから  

        ☆★・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・★☆


 初回は、生活環境や症状の様子について、ていねいな問診から始まります。その後
で、子供をはだかんぼにして、全身の湿疹を調べ、発育状況や聴診器を使った呼吸
器官の様子も、診てもらいます。

 また、初回時には、アレルギーの数値をはじき出すための、血液検査も行いました。

 血液検査の結果が出たら、検査結果と、湿疹の出る場所や種類を医師が見極め、どん
な食べ物を除去したらいいか、だいたいの目星をつけてくれます。

 一人目の時は、食事制限について、なにもわからない状態でしたので、それが終わっ
た後で、栄養士さんの部屋に通され、食事日誌の付け方や、調理の方法、どんな物を食
べたらいいかについての資料をいただき、説明も受けましたし、離乳食期で診てもらっ
た二人目の場合は、アトピーっ子向けの離乳食の進め方を書いた表なども手渡されまし
た。

 一人目は、湿疹の状態がひどくて、かなりの数の除去をはじめのうちはしていたので
鍋に残留した油などに反応しないよう、調理器具まで、別にすることも、そこで指示さ
れました。(なぜ大豆の厳密な除去が難しくて面倒なのか、ここからもわかりますよね。)

 結局、医師の問診から、栄養士さんの説明まで、全部で1時間程度は要したと思い
ます。

 この後で、軟膏や内服薬を、症状に応じていただいて帰りました。

 二回目以降は、やはり裸になり、全身の湿疹や健康状態を、まず確認してもらいま
す。その後で、食事日誌をその場で見てもらい、献立に関して、【アレルゲンをうっ
かり摂取していないか】、【同じ物ばかり食べてないか】、【栄養的に問題はない
か】などを、医師がチェックしてくれます。

 食事日誌には、湿疹の様子も書き込むようになっていますので、食べた後、明らか
に悪化していれば、この食材が怪しいかもと、医師が赤丸を付けて、注意を促してく
れるます。

 制限食に慣れないうちは、知らずに使った加工品やお菓子に、アレルゲンが含まれ
ている場合がよくあるので、医師にチェックしてもらうことで、少しずつ、アレルゲ
ンを知らないうちに食べていたことに気づき、厳密に制限するって、こんな事なん
だぁと、親も病院に通ううちに、学習していくわけです。

 思えば、卵を除去しているつもりなのに、ハムは平気で食べさせていた・・・なん
て調子で、当時の我が家の食事内容は、除去になっていない、おそまつなものでした。

 また、新たに試してもいい素材を伝えてくれるだけでなく、もっと食べて欲しい素
材や、使えそうな素材のアドバイスも、この時に教えていただきました。

 おいしーカレンダーで、豆の料理がたくさん出てくるのですが、金時豆や緑豆など
が、あたり前のように献立に使いこなせるようになったのも、この時の医師のアドバ
イスがきっかけです。

 体重の増え方が悪く、不安に思うのを、医師に相談したら、提出した献立リストを
元に、栄養士さんが栄養価の分析表を作成してくださったこともあり、カルシウムを
はじめとする各種栄養素は、問題なく摂れているものの、タンパク質がやや少ない
と言うことがわかり、それ以降は、魚や豆類を、少し多めに盛りつけてあげるように
したこともあります。

 このように、担当医がていねいに診てくれたので、制限食独特の調理方法に慣れ、
アレルゲンも、ある程度確実に除去する事が出来るようになってからは、湿疹がずい
ぶんと引いていきました。

 ただ、医師が日誌をいちいちチェックしていたので、どうしても時間をとり、一人
当たり、20分くらいはかかりましたので、待ち時間がものすごいのがネックでした。
この後で、通常の治療のように、投薬を受けて帰宅します。

 いかがでしたか?

 素人が勝手に食事を制限してしまうことと、知識の豊富な医師の指導の元で、【アレ
ルゲンをうっかり摂取していないか】、【栄養的に問題はないか】を、チェックしても
らいながら、アトピーの治療を行う事とでは、こんな風に、その効果や、安心感には
大きな違いがあるのです。

 しかしながら、この方法だと一人を診るのに時間がかかるので、病院としての収益
率が悪く、今では、こんなにていねいに食事制限を診てくださる医院を、見つける事の
方が難しいのではないでしょうか。

 現実に、はじめに診てくださった病院では、担当の医師を転出させることで、採算
の合わない、食事治療部門を廃止してしまいました。

 もう一人の医師も、病院サイドの方針に従って、食事日誌による毎回のチェックを
取りやめ、三人目を診てもらう頃には、相談を受けた場合のみ、食事制限の質問に答
えると言う方針に切り替えました。

 私のように、制限食のコツを、基礎からレクチャーしてもらえた患者はラッキーで
したが、出来るだけ食べないようにとだけ、医師に言われてしまう場合、何を食べさ
せればいいのかもわからなくて、ママ達が頭を抱えてしまうのは、当然のことだと思
いますし、自己流で、極端な献立に走ってしまう例が後を絶たないのも、もっともな
話だと思います。

 日本小児アレルギー学会が、食事制限に関して、診療指針をまとめた内容は、正論
ですが、病院は、薬を投薬することで、稼いでいる機関でもあります。なのに、食事
指導は、お金にならない上、病気が減って患者数が減少することにもつながる両刃の
剣でもありますから、これからも、こんなやり方を、熱心に指導してくれる病院が増
える事態は考えにくいです。

 指導を受けなさいと指針が出ていても、ちゃんと指導する体制が整っていない。こ
れが現状ではないでしょうか。

 そこで提案ですが、食事指導に興味をお持ちのママは、栄養士さんをスタッフとし
て抱えている病院を選んで、せめて、食事の充実度をチェックしてもらいましょう。

 また、食事指導を全面に出して指導していない様に思えても、アレルギー治療に熱
心な医師なら、一度くらいは、一日分全ての食事内容と、全身症状を記録した、アト
ピー日誌を持参して、見てもらってはどうでしょうか。

 医師から思いがけないアドバイスがもらえたり、食事内容をチェックし、充実させる
ための栄養士さんを手配してもらうことが出来るかもしれませんよ。
 

жжжжжжжжжжжжжжжжжжжжжжжжжжжжжжжжжж
 


発想を変えて、楽に作ろう!


жжжжжжжжжжжжжжжжжжжжжжжжжжжжжжжжжжжжжжж

 
 「アトピー♪おいしーカレンダー」では、毎回メルマガの最後にアンケートコーナー
を載せています。レシピのリクエストなども、ここへ書きこんで送信出来るのですが、
かなり具体的に細かく書いていただくことも多く、どうしても食べさせてあげたい献立
のあれこれに、ママの苦悩や愛情をしみじみ感じます。

 そこで、リクエストにはメルマガの中で、レシピとしてお答えしていくこととして、
ここでは少しお料理が気楽に作れるためのアイデアを、ハンバーグを例に挙げて載せて
みますね。

 制限があると、「卵」「小麦」「肉」「油」「牛乳」「焼くだけの既製品ハンバー
グ」のどれか一つ、あるいは、全てが使えなくなります。

 子供食として絶大な人気があるハンバーグ(たぶんこの場合は、大半が、冷凍や
レトルトの既製品ではないかと思いますが)が食卓に上らなくなると、ママは普通の
食卓にあるものが我が家にないと言うことにかなり消失感や挫折感(ちょっと大げさ?)
を感じることと思います。

 でも、卵や小麦が使えなければ、ハンバーグは作れないのでしょうか?答は、ノーで
す。制限の程度に合わせて、いろんな作り方がありますからね。

 そこで、ハンバーグを手作りするために、制限によって、段階的に書いてみると

●卵だけがダメな場合

 卵を抜いて、肉、炒めてさました玉ねぎ、塩こしょう、小麦粉を、市販のレシピの
分量を参考にしながら混ぜ合わせて、普通に焼きます。その時に、卵の水分がない
分だけ固くなりますから、小麦粉を少し控えめにつかってね。 

●卵、小麦がダメな場合

 小麦がダメな場合は、片栗粉を使います。イモ類も制限がある子は、くず粉や雑穀粉
を代わりに使います。あとは上と同様です。

●卵、小麦、大豆(油)がダメな場合

 普通の食用油はたいてい大豆原料で、製造ラインも同じなら、その混入があるものな
ので、オリーブオイルか、シソ油、制限食用の油を使います。

 また、油の取りすぎが良くないお子さんには、玉ねぎを炒めず、レンジでチンして
火を通して使います。焼くときも、油は極少量を。

 まだまだ長くなりますので、続きはブログでご覧下さい。魚ハンバーグの写真も載
せました。

       続く